資生堂が37年ぶりに国内工場を新設するワケ 最大950億円投じ、栃木や大阪で新工場稼働へ

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みずほ証券の佐藤和佳子シニアアナリストは「化粧品の原料価格は生産国を替えても大差はない。日本製であることがブランド価値の向上につながる」と指摘する。

「メード・イン・ジャパン」旋風を受け生産拠点の再編に踏み切るのは、資生堂だけではない。コーセーは2017年3月に60億円を投じ、群馬工場の生産能力を増強。同年10月には中国の生産拠点を中堅化粧品メーカーに売却することを発表した。「ここ数年、中国では現地で造った商品の売上構成比が小さくなり、日本からの輸入品を嗜好するようになってきた。今後は中国でメード・イン・ジャパンを売っていきたい」(小林一俊社長)。

反日デモ影響による苦い経験

国内投資に本腰を入れる化粧品メーカー各社だが、不安要素も付きまとう。

かつて資生堂は2012年9月の尖閣諸島国有化をきっかけに起こった反日デモの影響で、現地の百貨店休業や化粧品専門店での日本製品販売中止という事態に見舞われた。2013年3月期の海外事業の営業利益は33億円の赤字に転落。その後中国製ブランドの強化を図ったが、販売は伸び悩んでいる。

当面日本製品の好調が続くと見る関係者は多いが、2016年に“爆買い”が失速したように、中国の経済政策や政治動向で、消費環境が一変することもありえる。資生堂をはじめ化粧品メーカーは国内増強を急ぐが、その選択は吉と出るか。

若泉 もえな 東洋経済 記者

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わかいずみ もえな / Moena Wakaizumi

東京都出身。2017年に東洋経済新報社に入社。化粧品や日用品、小売り担当などを経て、現在は東洋経済オンライン編集部。大学在学中に台湾に留学、中華エンタメを見るのが趣味。kpopも好き。

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