東京23区「マンション値上がり率」トップ500

2000年代前半や11~13年物件が価格上昇基調

東京ベイエリアのタワーマンション群(写真:gandhi / PIXTA)

「2000年以降で最もマンションが高く売れる時期と言っても過言ではありません」

マンションマーケット(本社・東京都中央区)の吉田紘祐社長は言う。同社は日本最大級のマンション相場サイト「マンションマーケット」を運営。そこから東京都心部における中古マンション市況を見てみると、「2013年頃より価格上昇を開始し、2015年頃をピークに現在は高止まりとなっている。現在の市況はリーマンショック前のミニバブルと呼ばれた時期をしのぐほどに価格が上がっている」(吉田社長)という。

日本で最も人口が多く、日本で最も地価が高い東京都には5万3000棟を超える分譲マンションが立ち並んでいる(東京都調べ、2013年時点)。中には1件当たりの分譲価格が1億円を超えるような「億ション」もあり、一般的なファミリーマンションであっても地方都市に比べれば絶対的な価格は高水準だ。

東洋経済オンラインは、そんな東京都の中でも中心部となる23区内に立地するマンションのうち、新築時からの値上がり率が高い上位500物件のランキングを作成した。マンションマーケットから提供を受けたデータを基に、東洋経済オンラインが独自に試算した。

1位シティタワー品川は新築時の2倍以上

1位は「シティタワー品川」(港区)。港南4丁目のタワーマンションで、新築時の2008年と比べた値上がり率は104.9%と2倍以上だ。もともと都有地に建った物件で、底地人(土地所有者)である東京都が分譲主の住友不動産に対し、新築販売時の上限を設けた価格設定が明らかに周辺のマンションよりも「格安」だった。

東京都はマンションの購入者に対し、購入してから一定期間は賃貸として貸し出すことや、第三者への売却を制限することを条件としていたが、数年住んでから売却しても、または賃貸に出しても、十分に元が取れる販売価格であったため、販売当時は購入の申込が殺到した。

現在ではその制限期間を経過し中古での流通が行われており、現在の流通価格については、借地権ではあるが近隣のタワーマンションに劣らない値がついている。

2位は「サンウッド三田パークサイドタワー」(港区)。値上がり率は63.2%となっている。赤羽橋駅徒歩1分の場所に建つ25階建てタワーマンションだ。決して恵まれた立地条件ではなく、新築時(2005年)価格は極端に安かったが、現在の中古市場においては、同じ三田1丁目に麻布エリアを代表するマンションが建設され、立地面でのネガティブイメージが少なくなり、その中でも比較的安値のため、手が出しやすく購入しやすいことも影響しているものと考えられる。

リーマンショック前の「ミニバブル」により価格が高騰していた2007~2008年に販売された物件(竣工は2009~2010年ごろ)、ならびに昨今の価格上昇真っ只中に分譲された2014年以降竣工の物件は多くが低ランクに。新築時価格の安かった2000年代前半または2011年~2013年頃竣工の物件がランキングのほとんどを占めている。

上昇率トップ10の物件を見てみると、港区4件、中央区3件、台東区2件、文京区1件、いずれも、その区や駅・エリアを代表する物件ではなく、少し駅から距離があったり、そのエリアのランドマークとなるマンションの後に名前が挙がるような、悪く言えばやや「影の薄い」マンションが多い。

一等地であったり、そのエリアを代表したりするような大規模マンションは、その分新築時価格も強気に設定されるため、上昇率の面では上位に位置しづらく、逆にランドマークとなる物件の陰に隠れるような形で安価に分譲された物件のほうが、中古市場では上昇率が高くなる傾向にある。

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