北欧女子は遅くても「19時に帰る」が普通だ 「あなたの我慢は、誰も幸せにしない」

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最近、日本でも労働時間を短縮する動きが出てきましたね。でも、お休みはすごく少ないと思います。スウェーデン人は、夏休みなら大抵2~3週間は休みます。だって、2~3日の休みじゃ頭の中から仕事のことが離れないじゃないですか!

「スウェーデン人はそんなに休んで何するの?」って日本の友達には聞かれます。答えは、「何もしない」、です。時間ができると、何かやらなきゃとか思っちゃうかもしれませんが、「何かやらなきゃ」より大事なのは、何がしたいかを考えることです。自分の欲求に従って、ブログ見たり、アイス食べたり、その時にしたいことをして過ごします。

ただ、最近はインスタみたいなSNSもあるから、友達が何かしてるのを見て「私も運動しなきゃ」とか「素敵な写真撮りたい」とか焦りを感じる子はスウェーデンにもいるみたい。「自分を完璧に見せたい病」というんでしょうかね。もしもそういうのに疲れるなら、SNSを閉じて暇を存分に楽しめばいいと思います。

「自分は自分」、周囲と自分を比較しない

スウェーデン人は、世界と比較してもすごく平等意識が強いし、かつ個人主義の人が多いと思います。それはもう極端なほど(笑)。LGBTの人にもすごく寛容だし、自分の指向性をオープンにしている人ばかりです。「私は私」という考え方が強くて、幸せのモデルみたいなものがないんですよね。

だからこそ、いつだって「自分にとっては何が幸せか」を考えます。ずっとそういう答えを探して、その時々の「幸せのカタチ」に合わせてライフとワークをデザインしていく。その時、誰にどう思われるかとか、周囲の人と違うかどうかは重要ではありません。

でも、そういうことを考えるのって、「暇」がないとできないんですよ。忙しい毎日で、会社と家の往復で終わっていたら、そんなことを考える余裕も持てない。ずっと悶々としてしまいそうです。

改めて言いますが、モヤモヤしたら思い切って長く休暇を取ってみるのはどうですか。気持ちに整理がついて新しいスタートが切れるかも。

人に合わせることよりも、自分がどうしたいかに向き合ってみてください。そうやって一歩踏み出せば、明日からの毎日が少しずつハッピーになるはずです。

(取材・文/栗原千明 撮影/赤松洋太)

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『Woman type』編集部

「Woman type」は、キャリアデザインセンターが運営する情報サイト。「キャリア」と「食」をテーマに、働く女性の“これから”をもっと楽しくするための毎日のちょっとしたチャレンジをプロデュースしている。

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