乗らずに語るな!注目の「新型通勤電車」10選 コンセント付きや低騒音、凝ったデザイン…

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2)東京メトロ銀座線1000系(レトロ風特別仕様車)

東京メトロ銀座線1000系のレトロ風仕様車の車内。開業当時の車両をイメージした内装が特徴だ(筆者撮影)

純然たる都市交通の電車に、遊び心あふれる車両が登場したことに拍手を送りたい。銀座線開業当初の雰囲気を再現した車内には、イベント用としてLED照明を電球色に切り替えるとともに、駅到着前に電灯が消えて予備灯に切り替わるという、かつて銀座線の特徴だった様子を演出できる機能も備えている。2編成しかないことから、ふらりとホームに立ったときに遭遇すれば極めてラッキーであり、うれしくなる。

車内の使い勝手に工夫が

3)西武鉄道40000系

座席指定列車「Sトレイン」に使用される西武鉄道の新型車両40000系(筆者撮影)

東武東上線のTJライナー用50090型に次ぎ、関東では2例目となるロングシートとクロスシートを転換できる座席を備えた車両である。平日は西武池袋線所沢駅と東京メトロ有楽町線豊洲駅を直通する座席指定列車「Sトレイン」として運行、土休日は同じSトレインを名乗るものの、西武池袋線と東京メトロ副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線を直通し、最長区間を走る列車は横浜の元町・中華街駅から西武秩父駅まで2時間以上かけてロングランする。

10号車に設けられた、車いすやベビーカー用スペース「パートナーゾーン」のアイデアは秀逸。その半面、クロスシート時のコンセントは窓側にしかない点、トイレはあるものの10両編成中1カ所のみなど、やや物足りない面もあるので3位とした。改良を施した増備車に期待したい。

4)JR西日本大阪環状線用323系

JR西日本の大阪環状線用新型車両323系(筆者撮影)

旧国鉄時代から長らく使い続けてきた103系、201系に代わる新型車両として2016年12月下旬にデビュー。大阪環状線に乗り入れる大和路快速、紀州路快速・関空快速の車両に合わせる形で、旧国鉄形の4扉車に対し3扉車としたところが意外だったが、実際乗ってみるとそれほど違和感はない。

久しぶりの環状線新型電車ということで、何といっても快適。手すりや吊り革など細かいところにも使い勝手を考えた工夫があり、国鉄くささの抜けなかった大阪環状線のイメージアップに貢献している。

次ページ鉄道会社の個性が表れた「兄弟車」
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