小池知事が「公明党のご機嫌取り」に走る事情 首班指名は「山口那津男さんがいい」
9月25日夕方、安倍晋三首相は衆議院解散の意思を明らかにした。ところが同日午後に小池百合子東京都知事が新党「希望の党」の旗揚げを表明したことで、25日夜から26日朝に掛けての報道は「安倍首相と小池都知事」の2人が主役だった。
が、一連の政局報道の陰に隠れている重大事がある。それは、ひとつの小選挙区におよそ2万票あると言われる公明党の票の行方だ。公明党は国政では自民党と連立し、東京都政では小池百合子都知事が事実上率いる都民ファーストの会と連携しているが、ここに来て国政で小池新党「希望の党」が生まれたことで微妙な立ち位置に追い込まれているのだ。
新党は「小池カラー」に
まずは、わずか数日で急前進した「小池新党」について見ておこう。
24日には自民党の福田峰之内閣府副大臣(翌25日自民党を離党し、内閣副大臣も辞任)や「日本のこころ」の中山恭子代表が小池新党への参加を表明。同日夜には細野豪志衆議院議員や若狭勝衆議院議員など、7名の国会議員が会合を開いて意見交換を行っている。ほかにも渡辺喜美元みんなの党代表や河村たかし名古屋市長など、新党参加に意欲を見せる有名人は少なくない。
ところが、25日の会見で小池知事は、「リセット」を強調した。小池知事はシンボルカラーの緑色の字で「希望の党」と書かれたプラカードを掲げ、こう述べた。
「これまで若狭さん、細野さんはじめとする方々が議論してこられましたけれども、リセットいたしまして、私自身がたちあげるということでございまして、直接絡んでいきたいというふうに思っております」
この「リセット」の意味は何なのか。すでに若狭氏や細野氏が綱領などを詰めていたが、それを全面的に廃棄して、「百合子カラ―」に染めるという意味のようだ。
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