「不純な動機」を試験勉強の武器にする思考法 結局、きれい事よりも競争心のほうが大切だ

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難関試験になればなるほど、膨大な勉強時間が必要です。そんなときに必要なのは、人間らしく生々しい「ゲスな欲望」なのです。どんなに頭がよくても、勉強が続かなければ合格は不可能。そんな観点から見ると、あなたは立派に不純な動機をお持ちです。試験への第一関門は突破! よかったですね。

迷える子羊のあなたを少々褒めすぎてしまったような気もしますが、ここからが肝心です。あなたの問題点は、その自分の負の部分を言い訳にしているところにあります。

「神経質」「深く考えすぎてしまう」――。普通の人は勉強ができないときに、こんなことを言い訳にはしません。普通は自分に原因を見いだすのではなく、「仕事が忙しい」「学校が忙しい」など、自分の外部から言い訳を探します。

自分の性格を言い訳にしていてはダメ

その点あなたは、自分自身の性格を理由にしています。あなたが実直な考えの持ち主のように思えてきますが、実際には自分自身の性格に甘えているだけです。

結局、自分はこんな性格だから仕方ない、と自分の性格を理由にあきらめるクセがついてしまっているのです。神経質であればケアレスミスも減りますし、深く考えることで理解が進みますので試験勉強にとっては非常に有益です。なのに、逆にそういった性格を盾に、「やらない」ことを正当化しているだけなのです。

ご相談の文面からすると、一度は医者も弁護士も志したが、あきらめた、という経緯があったのかもしれません。でも、あなたのそんな甘ちゃんな考えを続けていては、医者にも弁護士にも、そして通訳案内士にもなれないでしょう。

ネガティブな性格やコンプレックスは、「負けたくない」というシンプルな気持ちに変えるほうがよっぽど試験勉強には有利です。

おそらく、あなたは自分自身の性格を理由に、他人への競争心を包み隠しているはずです。実際に、兄妹の医学部合格により競争心や嫉妬心はあおられているはず。それなのに、「昇華」という美しい言葉で文面を飾っています。試験勉強にきれい事は要りません。あなたは今、「競争心」という感情を殺してしまっている、とてももったいない状態でもあります。

では自分を再度認識した後、実際に勉強をどのように進めていけばいいのでしょうか。今のTOEICスコアを見るかぎり、あなたに欠けているのは単語力です。

単語力がないと、スコアは低迷してしまいます。反対に単語力がつけば、リスニングもリーディングも上がりますので800点台が見えてきます。もうとにかく単語を覚えること、今のレベルではこれに尽きます。

もし集中力が続かないというのであれば、短い時間で勉強する癖をつけることです。30分を1日4回こなせば2時間になります。おそらく今いきなり2時間ぶっ通しの勉強をしても続かないでしょうし、何より集中できず勉強の質も低くなるでしょう。

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