「木」の2画目はとめる?はねる?
あなたは、手書きで「木」という字を書くとき、2画目はとめますか? それとも、はねますか?
ある70代男性に聞いた話です。男性の孫が小学1年生のとき、漢字テストで「木」の2画目をはねて書いてバツをもらいました。それを見た男性は「これはおかしい。自分が子どもの頃は確かに2画目をはねると教わった」と思いました。
それで、孫の国語の教科書を見てみると、2画目がとめてありました。男性は「今はこう教えるのか……」と思いましたが、納得がいかないので自分の書道の教本も見てみました。すると、2画目がはねてありました。これはいったいどういうことなのでしょうか?
話を続ける前に、次の漢字を“手書き”で書く場合、どちらが正しいかについて考えてみてください。
「牧」の3画目はとめる? はねる?
「切」の2画目は曲げてからとめる? 曲げてからはねる?
「改」の3画目は曲げてからとめる? 曲げてからはねる?
「奥」の最後ははらう? とめる?
「公」の2画目ははらう? とめる?
「角」の3画目ははらう? とめる?
「又」の1画目と2画目の書き始めははなす? つける?
「保」の6、7画目と8、9画目は「木」のようにつける? 「ホ」のようにはなす?
「戸」の1画目は横棒線? 「ヽ」のような点?
「令」の3画目は「ヽ」のような点? 横棒線?
「女」の2画目は3画目の横棒線の上に出る? 出ない?
正解を言うと、まず冒頭の「木」の2画目ですが、これは「どちらでもよい」のです。でも、子どものテストでは2画目をとめて書かないとバツをもらう可能性が高いです。同じように、ほかの12個の問題もすべて「どちらでもよい」のですが、テストでは1つ目の青文字のほうを書かないとバツになる可能性が高いです。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか? それにはけっこう複雑な事情があります。
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