年後半に1ドル=120円、日本株は一段高へ

直近は来週前半でいったん円安のピークも

円安が進む為替市場。日本株が一段と上昇するのは時間の問題、と筆者は予想する(撮影:尾形文繁)

円安がじりじりと進んでいます。12日こそやや円高にふれましたが、東京株式市場は、12日のジャネット・イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言、13日のファーストリテイリングの決算発表など、日経平均株価の変動に強い影響を与えうるイベントの前ですが、6月相場で上昇が鈍かった海運や自動車といった出遅れ業種は、円安メリットを受けるため、投資家は比較的安心して買える状況かもしれません。

また、今週末には米国の金融機関の決算発表を控えているため、東京市場でも銀行株は手掛けづらいと思いますが、代わりに米国の大手ネット4社のFANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル=アルファベット)を中心としたハイテク株が下げ渋ってきている分、ソニーや富士通といった国内のハイテク株の戻りを狙う買い物も、日経平均の上昇に寄与しています。

内外の経済指標が改善、国内企業業績への波及を期待

一方、7月に入ってから発表されている国内外の主要経済指標も良好です。まず米6月ISM製造業景況指数が57.8(5月54.9)まで上昇し、2014年8月以来の高水準を記録。米6月雇用統計では非農業部門雇用者が+22.2万人と4カ月連続の20万人割れを回避したことに加え、市場予想を大幅に上回る結果となりました。これでこのところクローズアップされていた、米景気減速への懸念がやや払拭されました。

さらに中国の6月PMI製造業も市場予想を上回ったほか、日本国内では6月日銀短観で大企業の景況感の改善に広がりが確認できました。6月景気ウォッチャー調査では現状判断が6カ月ぶりに好不調の分岐点となる50を回復、インバウンド(訪日外国人)消費が地方経済を盛り上げています。

少し早いかもしれませんが、7月は後半から、主に3月本決算企業の第1四半期(4-6月期)の決算発表シーズンに入ります。今回公表される業績のモメンタム(勢い)は前回の1-3月期とさほど大きくは変わらないでしょうが、今後は国内外の景気の改善が企業業績へ波及するかどうか、期待が持てそうです。

さて、1-3月期の決算発表があった期間(4月から5月)は、株価は上昇し、ドル円相場も4月17日の安値(1ドル=108.13円)を起点に5月前半には114.36円まで円安が進んだ局面でした。果たして、今回も円安が株高の追い風になるでしょうか。

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