決定!JR西「新たな長距離列車」のデザイナー 117系を改造し西日本エリアを運行
6月17日に運行開始した「トワイライトエクスプレス瑞風」の興奮の余韻がまだ冷めないうちに、JR西日本が第2弾となる列車を発表した。
JR西日本の来島達夫社長は昨年11月29日に行われた瑞風の詳細に関する発表の際に、「新たな長距離列車」の導入を表明した。「瑞風よりも気軽にご利用いただける列車にしたい」と来島社長は語っていた。瑞風はJR西日本のフラッグシップ列車であるが、豪華な内装ゆえに料金は割高。利用できる人は限られる。しかし、来島社長はもっとリーズナブルな価格で多くの人に利用してもらえるような車両がJR西日本には必要だと考えていた。
今回、JR西日本が発表したのは、その「新たな長距離列車」の概要だ。2020年夏の運行開始を目標に、「シニア世代やインバウンドに気軽に楽しんでもらえる列車」を造りたいという。
デザイナーは「雪月花」の川西氏
列車は新型車両ではなく、JR西日本エリアの「新快速」として活躍した117系の改造だ。JR東海が「そよかぜトレイン」などの名称で観光列車として運行したこともある。当初はハイブリッド化して非電化区間に乗り入れるという構想もあったが、電車タイプが選ばれたことで、運行エリアは電化区間に限られる。京阪神を拠点に伯備線経由の山陰方面、あるいは山陽本線で下関方面といった区間での運行が考えられる。
現状では6両編成が想定されている。車内設備については、グリーン車は個室、普通車は2列+2列の一般車両のほかにコンパートメント車両、フルフラットシートの「ノビノビ座席」、フリースペース車両などが想定されている。リーズナブルな価格設定としつつ、快適性や落ち着きを重視した車内空間を造るという。
新たな長距離列車のデザイナーも発表された。建築家の川西康之氏。JR枕崎駅や土佐くろしお鉄道・中村駅のデザインといった実績があるが、鉄道車両のデザインでは、昨年運行を開始したえちごトキめき鉄道の観光列車「雪月花」のデザインを手掛けている。
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