トヨタも勝てない「スズキ」インド戦略の要諦

現地取材でわかった圧倒的強さの理由

ほぼ白い車。しかもほぼマルチスズキ車(筆者撮影)

拡大し続けるインドの自動車市場

中国に匹敵する世界第2位、約13億人の人口を抱えるインド。経済成長著しい中で拡大しているマーケットの1つが自動車市場だ。2016年の新車販売台数は366万台(前年比7%増)とこの15年で4倍前後に増え、中国(約2800万台)、アメリカ(約1780万台)、日本(約500万台)、ドイツ(約370万台)に次ぐ世界5位。ドイツを抜く日も近く、まだまだ拡大余地を残している。

先日、私は30年ぶりにインドを訪れた。バックパッカーとして訪れた30年前、この同じデリー空港の入国審査で私はカルチャーショックを受けていた。パスポートに入国スタンプをなかなか押してくれない老いた入国審査員が、私に向けて右手を出していることに気づいたのだ。そう、ボールペンだったか、そのようなものを彼の手に差し出すと、すぐさまそのスタンプは押された。良い悪いではなくこれは文化なのだろうと、少し憤慨しながらも理解したことを思い出した。

想像していたことでもあったが、30年前と比較してみるならまったく様変わりしたインドの光景が目の前に広がっていた。国の窓口ともいえる空港からして別世界であった。手続きは少し厄介であるが、北米のESTAのような電子ビザを準備しておくことにより、あっという間に入国審査は終わった。

そんな近代的な空港ビルディングには、いまや到着ロビーですらしかるべき人間しか入ることを許されず、かつてのように物乞いに囲まれ動けなくなったり、犬や牛までが侵入していたりするようなことはありえなかった。空港周辺には世界のラグジュアリー・ホテル・チェーンの見本市のようにモダンで美しいホテルが並び、また、建設中のものも多数見られる。

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