窮地の東芝、監査法人の変更は本当に可能か 上場維持に向けた弥縫策はもはや限界

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東芝と監査法人の溝は埋まらないまま。上場廃止がいよいよ現実味を帯びてきた(撮影:今井康一)

東芝が監査法人の変更を検討している。「このままではデッドロック(行き詰まり)だ」。ある東芝幹部はそう危機感を募らせる。

東芝が上場維持に向け、文字どおり正念場を迎えている。当面のハードルは監査法人との関係だ。東芝は不正会計問題を受けて、2016年に監査法人を新日本監査法人からPwCあらた監査法人に変更した。しかし、2016年末に発覚した米国原子力事業での巨額損失をきっかけに、PwCとの関係が悪化している。

適正意見なしで決算を強行

過去の決算で当該損失を認識すべきだったのでは、という疑念を捨てきれないPwCは2016年4~12月期決算に対し、「結論不表明(意見不表明)」という判断を下した。

それに対し東芝側は、「損失を認識すべき証拠は認められなかった」(大手監査法人トーマツの元代表で、東芝の監査委員会委員長を務める佐藤良二社外取締役)「自信がある数字。今までも調べて何も会計に影響するようなものは出てこなかった」(綱川智社長)と適正意見なしでの決算発表を強行した。

冒頭の東芝幹部の言葉からは、その後も両者の溝が埋まらないまま2017年3月期本決算でも「適正意見」を得る見通しが立たないことが伺える。頑固なPwCに見切りをつけて、他の監査法人を頼るという考えが浮上しているのだ。

ただし、それが打開策になるかはわからない。

東芝のような大企業を監査できるのは、通常は監査法人の大手4社とされる。が、端から新日本、PwCはなく、トーマツは佐藤委員長の出身母体、あずさも過去に東芝との取引があり、引き受けにくい。

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