「糖質制限でも痩せない!」にはこう対処せよ 提唱者が指摘!それは「糖質制限もどき」です

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糖質制限ダイエットの注意点とは?(写真 : xiangtao / PIXTA)
ご飯やパン、麺類など糖質の摂取を控える「糖質制限食」が大ブームとなっている。「糖質ゼロ」や「糖質オフ」をうたう飲料・食品が相次いで出され、外食チェーンも続々と低糖質メニューを打ち出すなど、単なるブームを超えて、もはやメガトレンドになったとの声もある。著しいダイエット効果があるとされる糖質制限を、夏に向け始めたいという方も多いことだろう。
だが、糖質制限食を日本で初めて紹介した江部康二医師によると、糖質制限を行うにあたっては「落とし穴」があるので注意が必要であるという。「正しい知識」が欠如したまま自己流で実践すると、期待した効果が得られないこともあるというのだ。
前回(糖質制限ダイエットの恐ろしい「落とし穴」)に引き続き、『江部康二の糖質制限革命』を上梓した江部医師に、糖質制限ダイエットの注意点を語っていただいた。

「糖質制限してもやせない」人の勘違い

『江部康二の糖質制限革命』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

糖質制限食は、食後血糖値を上げない唯一の食事療法です。肥満ホルモンであるインシュリンの追加分泌を抑えることにより、中性脂肪が減少するといった顕著な効果が期待できます。

糖質制限食を始めると、肥満の人は速やかに体重が減り始め、半年から1年くらいで理想体重になります。しかも、理想体重に達した後で、やせすぎるということがなく、安定します。

これは、4000人を超える高雄病院の症例で確認しているだけでなく、複数の世界的に有名な研究で証明されている事実です。

もともと、糖質制限食は糖尿病の治療食でしたが、劇的なダイエット効果が得られることから急激に普及してきた面があります。主食などの糖質をやめれば、魚や肉などのおかずは基本的に好きなだけ食べてもいいという簡単さも、多くの人に受け入れられた一因でしょう。

私が2005年に日本で初めて糖質制限食を紹介してから12年が経ち、いまや、最もメジャーなダイエット法といっても過言ではないでしょう。

しかし残念なことに、自己流で糖質制限を始められた方のなかには、「糖質制限をやったのに、やせなかった」とおっしゃる方がいるようです。ネットなどでもそうした書き込みを見ることがあります。これはなぜなのでしょうか?

次ページそれは「糖質制限食」ではなく“糖質制限食もどき”です
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