消費者は、“情報疲労”している

なぜ、日本人はモノを買わないのか?【第1回】

「モノ余りの時代」「デフレの時代」――。「日本の消費者は、モノを買わなくなった」といわれて久しい。ではなぜ、買わなくなったのだろうか。逆に、何かきっかけがあれば買うのだろうか。そんな消費者の心理や行動に鋭く迫ったのが『なぜ、日本人はモノを買わないのか?』(東洋経済新報社刊)だ。詳しくはぜひご一読いただきたいが、東洋経済オンラインでも、今回から3回にわたり、短期で連載。いまどきの消費者像に迫った。
百貨店は好調だが、消費者は一様ではない(伊勢丹新宿店、撮影:尾形 文繁)

あなたは商品やサービスを選ぶ際、「情報が多すぎて困る」だろうか、それとも「情報が不足していて困る」だろうか。実は、日本の消費者の70%が、情報が多すぎて困っていることが野村総合研究所の「生活者1万人アンケート調査」で明らかになった。今回は、情報疲労時代とも呼べる状況下で、変貌を遂げている消費者の意識・行動や今求められるマーケティングの方向性を解説する。

リアルもネットも、情報が溢れかえっている

今、ある人がデジタル一眼レフカメラを購入しようとしている。おおまかな予算は決まっているので、まずはどんな商品があるのか、インターネットの比較サイトで調べてみる。とりあえず売れ筋ランキングでソートして、購入者のクチコミを参照してみる。画素数、レンズの種類、連写撮影の性能・・・・・・さまざまな要素が並ぶ。

しかし、ハイスペックな機能があっても使いこなせるだろうか。ブログなどネット上の個人ページを見たり、くわしそうな友人やショップ店員の説明を受けてみたりしても、皆、言うことが異なる。「結構高いものだし、今はスマホのカメラで十分かも」。そして結局、今日も購入にいたることなく終わる――。あなたにもこのような経験はないだろうか。

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