日本がトランプ政権でも「重宝」されるワケ

安定している日本は世界で希有な存在だ

トランプ政権にとって日本の存在とは?(写真:The New York Times/アフロ)
米国でドナルド・トランプ政権が発足してから、20日で1カ月が経つ。トランプ大統領はこれまでに、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から離脱するなど、日本やアジアにおける米政権の戦略転換を図る可能性をにおわせている。こうしたなか、米スタンフォード大学のショレンスタインアジア太平洋研究センター(APARC)の研究者8人が、トランプ政権に対するアジア戦略提案をまとめた。今回はその中から、対日政策について紹介する。

アジアにおける米国の最も貴重な同盟国

トランプ政権は、日本と米国の国益に効果的に貢献している密接な協力関係の観点から、日米同盟を続ける考えだ。現時点で日本は、世界ではないにしろアジアにおける米国の最も貴重な同盟国である。「世界的な役者」としての日本、そして日米同盟の重要性は、米国が考える世界秩序に挑戦しようとする中国の台頭とともに発展してきた。

安全保障分野では、日本は世界的にも、地域的にもより大きな役割を果たすと同時に、平和を保つため、核拡散、テロ、海上安全保障において米国に重要な支援を行っている。日本は現在、スーダンの平和維持活動、インドからオーストラリアへの海軍共同戦闘に参加しているほか、フィリピンやベトナムなどに軍事装備や訓練援助を提供している。また、韓国と米国との3国間の安保協力に加わり、北朝鮮のミサイルや核実験に対応したミサイル防衛の準備を行ったり、米国との共同緊急事態計画と運航協力を強化したりしている。中国の南シナ海における活動に関しても、米国への協力姿勢を示している。

日本の役割が大きくなったのは、安倍晋三首相が集団的自衛権を行使できるように憲法を「再解釈」したことがある。これにより、防衛費の引き上げを含めて行使に関する立法が可能になったのだ。

すでに防衛省は米国と協力して、F-35戦闘機や新型輸送機「オスプレイ」など高度兵器を積極的に購入している。また、沖縄の米軍普天間基地の辺野古移転に関する合意についても、(沖縄では深刻な反対があるにもかかわらず)着実に進めようとしている。グアムで予定されている海軍の新施設建設についても相当資金援助をしているほか、米軍が駐留する国の中ではトップレベルの支援を行っている。

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