「ベンチャー型事業承継」が日本を元気にする

地域経済を元気にする起爆剤に期待

Next Innovation Conference の様子。左から渋谷順氏、横田智之氏、山田岳人氏(撮影:近畿経済産業局)

中小企業・中堅企業の経営者の高齢化が問題になる中、経営者の世代交代、事業承継の円滑化が必要になっています。その中で、従前からの事業をそのまま承継するのではなく、先代の築いた経営資源を生かしつつ新しい事業に挑戦する「ベンチャー型事業承継」を推進する動きが、関西で起こっています。本稿ではその意義について説明します。

「ベンチャー型事業承継」とは?

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2月上旬、グランフロント大阪(大阪市北区)で開催されたベンチャーイベント「Next Innovation Conference」(近畿経済産業局主催)のパネルディスカッションで、ベンチャーとは異なる分野と考えられていた中小・中堅企業の「事業承継」の話題が盛り上がりました。

題して、「ベンチャー型事業承継」。パネラーは、布団製造業の3代目で、アパレルに進出してダウンジャケットの売り上げが急拡大しているナンガの横田智之社長、老舗の大工道具の卸問屋を、工具のネット通販会社に変革して事業拡大している大都の山田岳人社長、自動車部品の販売企業を引き継いで、IT技術と掛け合わせることで上場企業に成長させたスマートバリューの渋谷順社長です。

彼らの共通点は、家業を引き継いで、既存事業から一歩踏み出すかたちでベンチャー的な事業を立ち上げたこと。パネルで話の出た通常のベンチャーとの違いは次のとおりです。

<メリット>
・親の背中を見て育ったり引き継ぎ時に経験を積んだりすることで業界に知見あり。
・仕入れ先などの商流がある。地域や取引先の信用がある。
・商品・サービスに関して、家業の伝統に基づくストーリーが作りやすい。
<デメリット>
・必ずしも自分でやりたいと思って事業を始めたわけでない。
・先代からの負債やしがらみを抱えていることがある。
・先代からの組織を引き継いでおり、まず従業員の意識改革が必要。
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