早婚したい、草食男子たちのまっとうな本音 若者の間で「求婚男子」が急増中?

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B君の場合はさらに、彼女の母親と食事に行きたがるという。その背景には、「真剣に付き合っていることをアピールしたい」という思いと、ある女友達からのアドバイスがあるという。それは「学生時代のカップルは卒業後別れることが多いが、学生のうちにお互いの家族との関係性をつくっておけば、その可能性が低くなる」というものだ。このようにB君は彼女との25歳での結婚を目指し、着々と手を打っているようである。

彼がそこまでして彼女との結婚を急ぐ理由を尋ねると、シンプルに「いい人に出会ったから」という答えが返ってきた。「この人と家庭を持ちたいって思ったから逃したくないと思ったし、遊びたいとは思ってないのでこれから先の出会いにはもう興味がない」という。彼女との結婚に対しては積極的だが、恋愛そのものに対してはガツガツしていない様子がうかがえる。

またほかの大きな理由として、B君は「共働き家庭をイメージしていること」を挙げる。これまでは、「男性側が一家族を養えるくらい稼げるようになってからようやく結婚」と考える男性も少なからずいただろう。しかしB君は「自分たちは共働きの予定だから、比較的早く収入も安定すると思う。だから、自分の収入が上がるまで結婚を先延ばしにする理由がない」のだという。

早い段階でプロポーズ

<東京在住C君のケース>

すでにプロポーズを済ませている若者男子もいる。都内私立大学に通う4年生のC君(22)。大学ではバスケットボールサークルに所属し、誰もが知る大手メーカー企業に内定が決まっている、さわやかな好青年である。

そんなC君は2016年の9月、4年3カ月付き合っている彼女の誕生日に指輪を贈り、プロポーズをした。実際に入籍・挙式を行うのは2年後の交際記念日の予定だというが、なぜ今のタイミングで結婚を申し込んだのだろうか。

その理由としては、早い段階でプロポーズをすることで「結婚への真剣な思いを伝えたい」ということ、さらに「結婚式の準備にも時間をかけたい」ということがあるようだ。

実際に先日も2人で、都内の結婚式場の下見に赴いたという。4月からC君はサラリーマン、彼女は看護師となり、休みを合わせにくくなることから、時間がある学生のうちにできるだけ式場をまわっておく予定だという。

2年後といっても社会人2年目、十分早い結婚になる。いったいなぜ、C君は早めの結婚を望んだのだろうか。その大きな理由として「早く子どもがもてること」とC君は言う。「出産時のリスクなどを考えると若いほうがよいし、何より自分たちが体力がある若いうちに、子どもとたくさん遊んであげたい」という2人の思いがある。

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