断トツにデキる人はどんな目標を立てるのか 森川亮氏が進化し続けるワケ

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森川 亮(もりかわ あきら)/1967年生まれ。筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。コンピュータシステム部門でネット広告や映像配信、モバイル、国際放送などの新規事業立ち上げに携わる。その後ソニーを経て、ハンゲームジャパン(現LINE)に入社。2007年社長、2015年退任。同年動画メディアを運営するC Channel創業(撮影:今井康一)

──未踏の土地を歩くのですか。

ビジネス社会には担当があったり会議があったり、さらには上司の決裁があったりして、結局は今までどおりになってしまいかねない。それをどう壊すかがまた重要だ。これからの時代、自ら起業してでもわが道を歩いてほしい。

一般社員は我慢せずもっと自由に生きたほうがいい。少し先の未来を見据えたら、既存のものを壊さなければいけないし、繰り返しばかりをやるのではなく、新しいことへの大いなるチャレンジが必要だ。起業して一生懸命にやれば、世界にインパクトがあるようなことを提案できる道も開ける。

──しばしば失敗も。

失敗の可能性はあるが、失敗が成功につながる人も少なくない。チャレンジを繰り返せば、いろいろな“引き出し”ができてくる。そこではマニュアルや教科書、学校の先生が言ったとおりということはない。自分の頭で考えて行動することだ。

中でも生きがいを感じたことで、業務を選ぶ。方向性を詰めていけば選択肢は必ず見つかる。いろいろな情報があふれ、自分の頭で考えるよりも流れてくる情報の中に答えがあると思いがちだが、それはむしろ無駄なことになりかねない。

──自分の道を見つける?

別にベンチャー企業を作るのが正しいというわけではない。まず、こうありたいという存在があって、大企業ではできないからベンチャーを立ち上げる。そういう流れでいい。大企業の中でやりたいことがあって、それにうまくはまったらそこでやればいい。手段としての起業であって、目的としての起業ではない。何のために自分は仕事をしているのか。その答えをまず見つけて行動することだ。

断トツへの道は楽しいものではない

──夢で終わらせないために。

妄想のような夢もあれば、目標のようなものもある。妄想を目標に変えた瞬間、つらいことが多くなる。たとえばエベレストに登る夢と高尾山に登る夢とがあったときに、エベレスト登山を目標としてセッティングするのか、単なる妄想として置いておくのかで、ずいぶん生き方が違ってくる。現実には成功した人ほど、妄想に近いことを目標に据えている。そして成し遂げたときに大きな“次”が見えてくるものだ。

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