「帰りの通勤電車」、空き始めるのはどの駅か 首都圏私鉄の「通過人員」を比較
12月といえば忘年会シーズン。朝のラッシュ時だけでなく、夜の帰宅時も遅くまで電車が混み合う季節だ。朝の電車で座るのは多くの路線で至難の業だが、帰りの電車はなんとか座れないかと思うもの。日ごろ通勤電車を利用している人なら「この駅からはまた多く乗ってくるな」とか「次の駅でだいぶ空くな」といった感覚を持っているに違いない。
そこで、実際に各路線の輸送量がどのようになっているのか、都心から郊外へ向かう首都圏の大手私鉄各線のデータを元に検証してみた。混雑の度合いは電車の種別や行き先、時間帯によっても異なるため、必ずしも輸送量が減る=「座れる」というわけではないが、どのあたりで車内が空いてくるかの参考にはなるだろう。
首都圏10路線の「通過人員」を比較
検証にあたってのデータは「都市交通年報」(運輸政策研究機構)の平成25(2013)年版に記載された「各駅旅客発着通過状況」を元にした。ここには1年間の各駅ごとの発着人員(乗車・降車)と通過人員が、定期利用者・定期外客に分けて記載されている。通過人員の数値を見れば、その区間の利用者がどれだけいるかを知ることができる。
今回は、各路線のターミナル駅から40キロメートルほどの主要駅までの通過人員を比較してみた。大手私鉄9路線(東武伊勢崎線・東上線、西武池袋線・新宿線、京成本線、京王線、小田急線、東急田園都市線、京急本線)のほか、首都圏の代表的な通勤路線であり、輸送量が多いJR中央線(新宿-高尾間)も比較対象として加えた。
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