ゴルフ・松山英樹が来年握るドライバーは? ダンロップ「スリクソン」の看板選手に異変
国内ゴルフ用具市場で、あるクラブが人気を集めている。米キャロウェイゴルフ社のドライバー「グレートビッグバーサ」だ。2015年秋に発売されたモデルで、発売元のキャロウェイゴルフでは販売終了。買うには中古市場から探すしかない。しかし、ネットの中古クラブのサイトを調べても、「このモデルはありません」という売り切れの表示が目につく。
人気の理由はシンプルだ。松山英樹が使っているからである。使い始めたのは10月にマレーシアで行われたPGAツアーCIMBクラシックからだ。その後、11月に上海で行われた世界ゴルフ選手権(WGC)HSBCチャンピオンズでは、2位に7打差をつける圧倒的な強さでPGAツアー3度目の優勝を飾り、日本に戻るとVISA太平洋マスターズで日本オープンに続き、今季国内2戦2勝となる優勝を決めた。
破竹の勢いの松山。そのバッグに刺さっていたドライバーが、「グレートビッグバーサ」というわけだ。さらに、12月に行われたタイガー・ウッズが主催し、世界ランキングの上位選手を中心に18名だけが出場できる「ヒーローワールドチャレンジ」で、世界のトップランカーを抑えて優勝したときにも使っていた。
だが、松山とゴルフ用品・用具の使用契約を結ぶのはキャロウェイゴルフではない。彼は住友ゴム工業傘下のダンロップスポーツと契約している。
松山の他ブランド使用、ダンロップはどう説明するのか
クラブやボールの用具から、キャップ、ウエア、キャディーバッグまで、ダンロップスポーツの「スリクソン」ブランドを背負って立つのが松山だ。日本の男子プロゴルファーで世界ランキング6位と最上位。この秋、国内外の活躍でいちばん注目を浴びる、まさに"旬"の選手にもかかわらず、松山が使っているドライバーが「スリクソン」ではなく、ライバル社のものなので、好成績と相まって大きな話題になっている。
この状況について、ダンロップスポーツは次のように説明する。「松山選手が他社のドライバーを使用していることは聞いている。使った感想をフィードバックしてもらい商品開発につなげる」。そうは言っても、「スリクソン」のクラブの広告に出ている松山英樹が他社のドライバーを使っていることは正直、ダンロップスポーツにとっては苦しいことに違いない。
いったい、ダンロップスポーツと松山の契約はどうなっているのか? 当然、疑問に思うが、契約の具体的な内容については定かではない。ただ、ゴルフ業界に長年かかわってきた私の経験上、通常はメーカーが選手とクラブ契約する場合、試合で使用できる14本のクラブについて、すべてを契約してしまうことはあまりない。
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