デキる人は「無茶ぶりへの対応」に秀でている 無茶をタイプ別に分け、対処法を検証!

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以上、上司の立場から見た無茶ぶり3タイプをあげてみました。理由は分かっても、振られる本人にとっては、無茶は無茶ですが、どのタイプかによって対応も変わってくるので、まずは無茶ぶりがどうして起きるのかを理解しておくことは必要です。では、対応の仕方をみていきましょう。

神対応かスルー対応か?

まずは無茶な仕事を振られた場合に、自分にとって何が無茶で、自分のキャパシティをオーバーしてしまうのか考えてみましょう。3つのキャパシティオーバーと対応をあげます。

その1:時間的に無茶 リソースキャパシティオーバー

自分の提供できる労働時間に対して、仕事量がオーバーするというパターンです。多くは①のノータッチパスしがちな上司から振られる場合が多いでしょう。自分がもともと抱えている仕事に割り込みで入ってくるため、予測しにくく超過勤務になりがちです。このリソースキャパオーバーを防ぐためには、振られたときの交渉力と未然に回避する先読み力がものをいいます。

振られた場合には、まずは交渉です。よく言われる対処法ですが、上司に期限を延長してもらう、他の仕事と優先順位を変えるなど、上司に依頼した人と交渉するのもおすすめです。

ノータッチパスの場合には、上司自身が本来の目的や本当の締め切りを把握していないことも多いため、上司にその仕事を依頼したさらにその上の上司、他部門の担当者、顧客などに直接確認してみるのもよいでしょう。すると、「そんなに急ぎじゃなくてもいいですよ」と言われたり、「そこまで正確なデータではなくざくっと目安がわかればいいです」など、諸条件が緩和されることがあります。さらには「そういう意味で頼んだわけではない」などと言われ、無茶ぶり仕事が消滅することもあります。「確認したいことがあるので、直接話していいですか?」とあらかじめ上司に断っておけば、顔をつぶすことも防げます。

もっとよいのは予測したり、未然に回避のための手を打っておくことです。例えば、部長が集まる会議のあとは無茶ぶりが発生しやすいとこれまでの傾向から読めていれば、その会議のあとはなるべく予定をあけて対応できる体制を整えておくのもひとつの手です。

他にも顧客と会った後に無茶ぶりが増える、自分がその仕事に飽きてくると投げる……など、その上司の無茶ぶりパターンを読めるようになると、心の準備ができるようになります。予測していなければ無茶ぶり、予測していれば織り込み済みで無茶と感じなくなるわけです。

とはいえ、自分にもどうしても外せない予定が入ることもありますので、その場合にはできるだけ早く、この日だけは対応できないとあらかじめ言っておきましょう。無茶ぶりされてから「予定があります」というと言い訳に聞こえますが、先に言っておけば無茶ぶりするほうも少しは申し訳のない気持ちが働き、諸条件の交渉もしやすくなります。

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