「東京vsロンドン」空港鉄道はどちらが便利? 英国2大空港は4割超が鉄道やバスを利用
4年後にオリンピック開催を迎える東京。海外からのお客様をお迎えするにあたり、空港アクセスの整備は急務だ。
東京の空の玄関口、成田と羽田へはそれぞれ鉄道がアクセスしているが、成田空港は都心から約60キロ離れ、時速160キロで走る京成スカイライナーでも、空港第2ビルから日暮里間までは最速で36分掛かる。わずか36分ともいえるが、そもそも日暮里は東京の中では北方に位置するため、都内でもこの速達性の恩恵を受ける人は限られる。
一方で羽田へ乗り入れる京浜急行も、品川から先の都営地下鉄浅草線は、お世辞にも東京の中枢を通っているとは言い難く、モノレールも浜松町で他線へ乗り換えなければならない。新宿や渋谷などの繁華街へは、鉄道を使うよりリムジンバスの方が便利だ。
では、ヨーロッパの空港アクセス鉄道はどうだろうか。2012年にオリンピックを開催したロンドンの5つの空港を例に取り、アクセス鉄道の利便性や、他の交通機関との関係について検証してみた。
地下鉄と直通列車があるヒースロー
■ヒースロー空港
まずは、言わずと知れたロンドンを代表する国際空港で、英国の玄関口となっているヒースロー空港だ。
この空港へ最初に乗り入れたアクセス鉄道は、地下鉄ピカデリー線で、1977年に開業した。その後、1998年に市内のパディントン駅との間をわずか15分で結ぶ連絡列車、ヒースローエクスプレスが誕生、2005年には同駅まで各駅に停車するヒースローコネクトが営業を開始している。
2013年における公共交通機関のシェアは、全体で約40%となっており、そのうち18%が地下鉄、10%が鉄道で、残り13%はバスとなっている。ただし、バスは空港周辺、あるいは鉄道で直接結ばれていない地方都市への路線が中心で、棲み分けができている。
ヒースローエクスプレスは、ロンドン市内のパディントン駅まで15分、日中は15分間隔なので、計算上は30分以内に市内へ到着できるというのが売りだが、ヒースローコネクトとの合算でもシェアは10%と、地下鉄の18%に大きく水を空けられている。
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