ヒラリーが病気になったのは不思議ではない 大統領選は「病気になる要因」だらけだ
[ワシントン 12日 ロイター] - 民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏が肺炎で倒れたことは、米国の有権者がめったに気にすることのない問題に光を当てた。
長い選挙運動期間、睡眠不足、国内を股に掛けた移動、劣悪な食生活、そして支持者の赤ん坊へのキス──。こうした要因が積み重なり、大統領候補やその側近の健康を損なっているのだ。
選挙活動用の飛行機やバスに閉じ込められて何カ月も過ごす人々にとって、ウィルス感染などの病気を避けることは不可能に近いのかもしれない。
2008年の大統領選挙で共和党候補となったジョン・マケイン上院議員のもとで報道官を務めたことのあるブルック・ブキャナン氏は、サウスカロライナ州ビューフォートで、緊急治療室に入るために選挙遊説から離脱した。彼女は呼吸器系の疾患にかかり、耳にも2種類の感染症を抱えていたという。
「頑張らなければならない状況もあるが、それが限界まで来てしまうと、お荷物になってしまう」とブキャナン氏は言う。「私は、山ほど抗生物質を投与され、翌日には陣営に復帰した」
11月8日の米大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ候補と対決するクリントン氏が体調を崩したことで、健康面での不安に関する根拠のない主張に火をつけるのではないかと支持者らは憂慮している。
とはいえ、両党のベテラン政治家たちは一様に、病気は歓迎されないが、選挙遊説においては珍しくもない状況だと語る。