医師の就活は飲み会とコンピュータで決まる? 就職率“96%”のウラ側

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なおこのマッチングシステムには医学部の6年生が参加し、ほとんどの医学生がこのシステムを通じて就職先が決まることになります。

上の2つの表を見ると、マッチ率は全体の96%ということなので、就職率はこの時点においても100%に近いということになり、普通の大学生の就職率とは比べものにならないくらい高いですね。また希望順位ごとのマッチ率を見ても、81.4%が第1希望の病院に就職しています。2年間の限られた研修期間とはいえ、自分の希望がこれだけ通るというのは、ある意味うらやましい限りです。

自分の進路も最後はコンピュータが決めるというのは、独特なシステムかもしれません。

医学生の就職活動とはどんなものか?

では実際に医学生はどんな就職活動をするのでしょう。

就職活動の第一歩としては、興味のある病院で見学・実習を体験します。早い人で4年生の夏休みくらいから、多くの人は5年生の夏休みが多いようです。そこで複数の病院を訪問し、情報収集。指導医の先生やプログラム、病院の雰囲気、勤務条件などを確認します。その後6年生の夏前くらいにマッチングシステムへの参加登録をし、希望病院の採用試験を受けます。

ちなみに一般の大学生と同じように、就職における人気病院というものが存在し、たとえば民間病院でいうと千葉の鴨川にある亀田総合病院、東京の築地にある聖路加国際病院、大学病院でいうと、東京の都心にある東京大学病院や東京医科歯科大学病院などが多くの受験者を集めます。

初期臨床研修が済んだらどうなるの?

さて、医師免許を持ったものは、原則2年間の初期臨床研修を受けなければならないのですが、その後はどうするか? 多くの方は後期研修というものを受けることになります。初期臨床研修はその意図として幅広く偏らない知識を学べるようにということで、いろいろな診療科を回って勉強するのですが、後期研修は将来進みたい自分の診療科を絞って、その専門的な研修を受けることになります。

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