超一流プロゴルファーが実践する心の鍛え方

ミケルソンを強くした「メンタルメソッド」

2016年の全英オープンで惜敗したミケルソン(写真:青木紘二/アフロスポーツ)
「わたしは毎年、メジャー大会で優勝することを目指しています。そのために役に立つかもしれないと思ったことは、新しいことでもなんでも積極的に採り入れることにしています」――。
これは、ある1冊の本の序文に書かれていたフィル・ミケルソンの言葉だ。今年の全英オープン最終日。46歳のミケルソンと40歳のヘンリック・ステンソン(スウエーデン)の激しい一騎打ちを眺めながら、私はミケルソンのこの言葉が寄せられていた1冊の本を思い出し、「ああ、あのメンタルアプローチの効果は本物なんだ」と感心させられた。
その本とは、米国の精神科医でスポーツ心理学者でもあるマイケル・ラードン博士が著した『Mastering Golf’s Mental Game』のこと。翻訳を進めながら「なるほど」とうなずかされる部分は多々あったが、その翻訳本『ゴルフ メンタルゲームに勝つ方法』(実業之日本社)が出た3か月後の全英オープンで、ミケルソンは見事な優勝争いを演じた。そこで、そのメソッドとはどういうものなのか、2回にわたってお届けする。広くメンタルトレーニングに関心を持つ人に、参考になるはずだ。 

1打1打を評価しつつゴールを置き換える

自分のゴルフをさらにレベルアップするためにはどうしたらいいのか。そんな悩みを抱えていたミケルソンは、実弟ティム・ミケルソンを通じてラードン博士と知り合い、博士の教えに「夢中になった」とある。痛恨の敗北を喫した2013年の全米オープンを振り返り、ラードン博士はミケルソンが惜敗したことより彼のゴルフの完成度が高い状態だったことに着目。「よい状態」をいかに維持し、高めていくかをミケルソンに説き、その1か月後のスコティッシュオープンと全英オープンの2週連続優勝へつながった。

「1打1打を評価しつつゴールを置き換えるという博士のアイデアは、わたしにとってとても大事なヒントになったのです。ラードン博士が考案したメソッドは、みなさんのゴルフにとても役立つシンプルな手法です。ゴルフをしているとき、頭のなかに浮かんでくるいろいろな思考を、どうやって整理し、プレーに役立てていくか。その答えは、この本にあります。考え方を変え、自信を高めることで、スコアアップできるのです。さあ、試してみてください」

ミケルソンがそう力説するラードン博士のメソッドの基本は「プレショット・ピラミッド」と「メンタル・スコアカード」の2つだ。

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