スペシャリティ・ケミカルメーカーとして、次なる成長のステージへ KHネオケム株式会社
協和発酵キリングループから独立
さらなる飛躍の時期を迎える
KHネオケムの沿革をひもとくと、協和発酵工業(現・協和発酵キリン)の歴史につらなる。1948年、前身である協和産業が日本で初めて、発酵法により糖蜜からアセトン・ブタノールの量産を開始し、66年には化学品製造子会社である協和油化(後の協和発酵ケミカル)が設立されている。
2008年、協和発酵工業とキリンファーマが合併して協和発酵キリンが発足。医薬やバイオテクノロジーを強みとするグループにシフトする中で、協和発酵ケミカルは石油化学業界においてさらなる飛躍を遂げるため、グループから離れることを視野に入れ始めた。
11年は協和発酵ケミカルにとって大きなエポックとなる年になった。投資ファンドの日本産業パートナーズの支援を受け、協和発酵キリングループから離脱。さらに12年には社名を「KHネオケム」に変更し、名実ともに独立を果たすこととなった。
独立後のKHネオケムは文字どおり、独自の技術をもとに自立のための取り組みに力を注いできた。特に14年9月に、三菱商事出身で海外経験も豊富な浅井惠一氏が社長に就任してからは、新規プロジェクトの立ち上げや社内の制度改革などを積極的に進めている。
KHネオケムの強みは、「オキソ技術」と呼ばれる製造方法だ。自動車用塗料・部品、建築用水系塗料・壁紙・床材、エアコン・冷蔵庫の潤滑油、化粧品、洗剤、アルミ缶といった多種多様な製品の原料として、さまざまな産業分野に特色ある高品質な化学製品を提供している。特に、高圧オキソ設備を駆使して製造した製品の中には、国内トップクラスのシェアを誇るものもある。また、グローバル市場を視野に入れた製品開発やプロジェクトが開花し始めており、さらなる飛躍の時期を迎えている。