NTTに挑む、関西の暴れん坊 光回線の雄、関電系のケイ・オプティコム藤野社長に聞く

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関西圏の光回線争奪戦が激しさを増している。その中心で暴れ回るのが、関西電力の100%子会社として2000年に誕生したケイ・オプティコムだ。関東では聞き慣れないが、関西での知名度は抜群。徹底した低価格を武器に勢力を拡大し、光回線の契約数は今年1月末で138万件と150万件に迫る。実は、滋賀県では全国で唯一、巨人・NTTを押さえてシェアトップなのである。業績面も05年から増収増益を続け、今年も8期連続の増収増益を達成する見通しだ。
ケイ・オプティコムはなぜ、思い切った低価格戦略を展開できるのか、そして巨人・NTTとどう戦っていくのか――。藤野隆雄社長に聞いた。

思い切った価格戦略

――大胆な価格戦略で顧客獲得を進めてきました。

関西電力グループは、光回線の事業者としては後発ではないのですが、ケイ・オプティコムは会社としては00年に立ち上げた新参者です。NTTなどと比べて一般の知名度は低かったので、価格面のインパクトが必要でした。他社が月額1万円を超える価格で光回線のサービスを提供していた頃、当社は6300円(100メガタイプ)と破格の値段でサービスを提供しました。

しかし、当時はADSLが普及していく中で、割高だった光回線は苦戦が続いていました。そこで、ADSL並みの料金なら普及が進むだろうと、さらに思い切った価格戦略に打って出たのが、04年のことです。

このとき、NTTは「ADSL(3710円)+一般加入電話(1837円)」のサービスを月額5547円で提供していましたが、当社はこれを下回るべく、「光回線(4900円)+光電話(300円)」のサービスを思い切って5200円に設定しました。

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