そして、スマホを利用するうえで最も有効なのは、ブラウザ型フィルタリングです。一般的なブラウザではなく、携帯電話事業者やフィルタリング専門業者が提供する専用ブラウザを利用する方法です。アダルトや暴力的な内容を含むサイトの閲覧を禁止することができます。
しかし、ブラウザ型フィルタリングを利用していても、LINEでシェアされたURLはLINEのアプリ内ブラウザで表示されるため、フィルタリングされません。LINEだけでなく、TwitterやFacebookといったSNSアプリやニュースアプリなど、アプリ内ブラウザ機能を持つアプリは同様です。アプリ内ブラウザには動画を再生する機能を持つものもあり、YouTubeアプリを制限付きモードにしていても、アプリ内ブラウザでは閲覧できます。
「シェアされたURLを見る程度ならいいのでは」という意見もあるかもしれませんが、アプリ内ブラウザでもリンクをたどったり、サイト内検索により、本来フィルタリングされる情報にアクセスすることができます。
ITの進化に法律が追いついていない
次女のiPhoneは、「機能制限」でブラウザを使えないようにしています。しかし、LINEは使わせています。LINEがインターネットを利用するアプリである以上、すべての危険から守ることはできないのでしょう。いつかフィルタリングや機能制限なしにスマホを使うときのために、ネットとの付き合い方を気軽に話せる親子関係でいたいと思います。
自民党は2016年3月、「青少年インターネット環境整備法」の改正案の骨子をまとめ、今国会での成立を目指しています。現在はネットワークにしか義務化されていないフィルタリング設定を、Wi-Fiやアプリにも義務づける法案です。ITの進化に法律が追いついていない状況ですが、法的な整備だけではなく、インターネットにかかわる事業者すべての協力により、安心して子どもがスマホを使える環境が整備されることを待ち望んでいます。
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