LINEの成功、ガラケーでの失敗が生きた ユーザー1億人突破!キーパーソンが語る裏側【第4回】

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--12年7月にLINEをみずから「プラットフォーム化」していくという方針を表明しましたが、その後、パートナー企業との連携が思うように進んでいない印象があります。

あまり妥協してはいけないと思っています。幅広い会社さんと仲良くやるというよりは、結果を出すためには、質の高いものを出す会社さんと、より深くやる必要がある。だから、(外部の)会社さんにお叱りを受けるということがあります。

--NHNのルールをほかに当てはめようとすれば、拒否反応も出る…。

いわゆる日本的な世界だと、そういうのはあると思います。でも海外企業をみると、もっとひどいことをしていたりするじゃないですか(笑)。結局、勝つためには、(パートナー企業の)顔色を伺っている場合じゃない。ご迷惑をかけないよう努力していますが、目的は仲良くすることではなくて、成功することです。

日本では気を遣ってあいまいな感じの人が多く、ソコソコはできる。ただ、ガーッと伸びるときは、どちらかというと、嫌な人が空気を読まずにガンガンやったほうがうまくいく。社内もそういう人が結果を出している。

「NHK」に間違われて。。。

――約1000人の社員で、LINEに関わっている人数はどれぐらいでしょうか。

正確にはお伝えできません。というのも、パソコン上ですでにやっている既存のサービスを、LINEで出す場合もあり、厳密に言うと何がLINEの仕事なのかは曖昧なところがあるからです。

--今やNHNという社名よりも、LINEというサービスが有名になりましたね。

実は韓国もそうで、韓国でNHNは就職したい企業ナンバー1なのに、会社名は知られていない。覚えにくいですよね。日本ではNHKと間違えられて(笑)。

(撮影:梅谷 秀司)

※ この連載の続きはこちら:

(第5回)LINEは事業計画をほとんどつくらない

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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