スバル、HV成功のカギ握るトヨタの後ろ盾 水平対向エンジンの4WDモデルが13年内登場か

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スポーツカー[BRZ」はトヨタ「86(ハチロク)」のスバル版

あくまで独自技術で開発しているというスバルの新型HVだが、「(スバルから)人員を派遣してトヨタの開発に協力するなど、普段から勉強させていただいている」(吉永社長)とのことから、HVで先行するトヨタの技術やノウハウが、まったく活かされないワケはない。逆に言えば、トヨタの知見がどれだけ活かされるかで、スバルのHVの商品性も変わってくる。

米国への水平展開も視野に

スバルのHV投入が成功すれば、トヨタ「プリウス」の販売が好調でHV人気の高まっている米国市場への投入も視野に入る。現在、スバルにとって米国市場は最大のドル箱だ。

「新型HVは中長期的に電動車両に取り組むというなかでの最初の一手。スバルらしい走りにこだわったHVを投入していく」(吉永社長)。トヨタの後ろ盾を活かしながらも、みずからの強みを生かした車に仕上がるかどうか。バランスの取れた新車開発ができるかどうかが、HV成功のカギを握りそうだ。

(撮影:尾形 文繁、山内 信也)

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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