対ロシア政策を巡ってドイツが揺れている

EU団結に「亀裂」

 6月20日、対ロシア制裁の半年延長にEUが合意しても、ドイツ政府内の空気が変化しつつあるという事実を隠すことはできない。ロシアのプーチン大統領(写真)への対応の仕方をめぐって、EUの団結に事実上初めての亀裂が入りつつある。サンクトペテルブルクで17日、記者会見するプーチン大統領(2016年 ロイター/Grigory Dukor)

[ベルリン 20日 ロイター] - 難民問題やギリシャ救済、財政規律をめぐり、ここ数年は欧州連合(EU)内部での意見衝突が目立っていたが、驚くべき団結ぶりを見せる場面もあった。それはロシアによるクリミア併合とウクライナ東部の分離独立派への支援に対する制裁決議だ。

このコンセンサスが得られたのは、ドイツのメルケル首相が政府内の親ロシア派を味方につけ、スロバキアやハンガリー、イタリアといった対ロ制裁に懐疑的なEU加盟国を説得し、モスクワに対するEUの経済・金融制裁の延長を支持させることができたからである。

21日には、制裁をさらに6カ月延長する合意が得られる。とはいえ、ドイツ政府内の空気が変化しつつあるという事実を隠すことはできない。この変化とともに、ロシアのプーチン大統領への対応の仕方をめぐって、EUの団結に事実上初めての亀裂が入りつつある。

ここ数週間、北大西洋条約機構(NATO)はロシアの西側国境沿いに複数の大隊を配備する計画を進めている一方で、ドーピングを理由にロシア代表選手がオリンピック出場を禁止され、暴力的なファンを理由にサッカー欧州選手権(ユーロ2016)からロシアが排除される可能性も浮上している。

こうした状況のなか、ドイツ政府当局者からは、ロシア政府との関係が修復不能なダメージを負うのではないかとの懸念が漏れ始めている。

同時にウクライナ政府に対する苛立ちも高まっている。ミンスク和平協定では、紛争が発生している東部地域での選挙実施を可能とするな法律成立をウクライナ政府に求めているが、実現していないからだ。

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