中国式グローバルエリートの育て方

4カ国語をしゃべれるのは当たり前

日本の製品は、高い品質を誇りながら、中国マーケットにうまく食い込めていない。その最大の理由は、ブランド戦略の甘さにある。このコラムでは、北京電通に 7年駐在し、グローバル企業のブランド戦略のコンサルティングを手掛ける著者が、中国人の心を掴むためのブランド創りを解説。ビジネスの現場で起きている事実をベースに、実践的なブランド戦略を発信する。
香港にある「K11」のショッピングモール。商業施設にアートの要素をふんだんに盛り込んでいる。

新コンセプト商業施設、香港「K11」

みなさんは、「K11」をご存じでしょうか? これは、香港の九龍サイドにある、とてもユニークなショッピング・モールです。コンセプトは「アート・モール」、つまり商業施設とアートギャラリーの融合です。清華大学美術学院や多くの芸術家たちとコラボして空間デザインやイベント展開を行っています。

さほど大きくはないモールの中に入ると、いわゆるハイ・ファッションのブランド店は見当たりません。アパレルの「agnes b.」、バッグの「Kipling」、インテリア/雑貨の「Francfranc」など、カジュアルでありながらセンスがよくナチュラル志向のブランドショップが入っています。テナント選択を通して、このモールの理念が伝わってくるようです。

 ショップに加えて、1階のオープンスペースや壁面には、絵画や彫刻などの現代アートが展示されています。また、アートスクールに使用されるスタジオやK11オリジナル・デザイン商品を扱うショップなども併設されています。ショッピングと同時にアートも体験できる、居心地の良い空間が提供されているのです。今後は香港だけでなく、ほかの中国の大都市でも展開していく計画です。

この新コンセプトの商業スペース開発を推進しているのが、エイドリアン・チェン(32)です。今、世界でも大いに注目を集める彼こそが、貴金属チェーン店の「周大福」やデパートの「新世界」、そして不動産事業で巨富を成したチェン・ユートゥン総裁率いる香港の大財閥「新世界集団」の三代目なのです。昨年11月、私はこの若きリーダーと香港で会見するチャンスを得ました。

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