沖縄の北部訓練場、来年初めに返還の用意

米海兵隊司令官が言明

 6月18日、沖縄県に駐留する米海兵隊のトップ、ニコルソン中将は、ロイターとのインタビューで、本島北部の訓練場の一部を来年初めに日本へ返還する用意があることを明らかにした。写真は宜野湾市の普天間飛行場。2013年7月撮影(2016年 ロイター/Nathan Layne/File Photo)

[那覇市 18日 ロイター] - 沖縄県に駐留する米海兵隊のトップ、ニコルソン中将は18日、ロイターとのインタビューで、本島北部の訓練場の一部を来年初めに日本へ返還する用意があることを明らかにした。19日に県内で大規模なデモが予定されるなど、反米基地感情が急速に強まる中、目に見える形で負担軽減に取り組む姿勢をアピールする。

ニコルソン中将が言及したのは、7800ヘクタールの訓練場のうち、日米政府が1996年に返還で合意した4000ヘクタール。ヘリコプターの着陸地点(ヘリパッド)の移設を日本側が進めることが条件だが、環境への影響などを懸念する反対で、工事は進んでいない。

ニコルソン中将は、在沖縄米海兵隊の司令部キャンプ・フォスターで取材に応じ「日米間で協議している」と説明。「今年下半期に動きがあると期待している」と語り、ヘリパッド移設工事が始まる可能性に言及した。着工すれば、およそ2カ月で完成する見込みだという。同中将は、「1972年(の沖縄の日本復帰)以来、最大の返還になる」と強調した。

沖縄県には今も3万人の米兵が駐留。普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設反対が強まる中、5月に米軍属による日本人女性殺害事件が発生。その直後に飲酒した米海軍兵が交通事故を起こし、沖縄県民の間には駐留米軍への反発がさらに広がっている。

「人が住んでいるのに米軍は銃を構え、ブルドーザーで強制的に基地を造った。沖縄の人々は米軍に基地をあげていない」と、タクシー運転手のシモジ・ジュンセイさんは話す。76歳のシモジさんは、1945年の沖縄戦で自宅を失った。

ニコルソン中将は女性殺害事件の発生後、沖縄県の海兵隊員に対し、1カ月間は基地外で飲酒することを禁じた。今月25日に終了期限を迎えるが、7月4日の米国独立記念日のイベントも、花火を中止するなど規模を縮小する考えを示した。沖縄県内だけでなく、日本全国で祝賀ムードを控える見通しだという。

6月19日には、那覇市で米軍基地に対する抗議活動が予定されている。主催者によると、これまでで最大規模になる見通し。ニコルソン中将は部隊に対し、デモに近づかないよう注意喚起していることを明らかにした。

 

(ティム・ケリー 翻訳:久保信博 編集:田巻一彦)

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