仕事のできない人は「暗記」のコツを知らない たった3つのステップで効率は格段に上がる

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まとめ方は簡単。1つめのステップで絞った情報を起点にして、「連想ゲーム」の要領でつなげていきます。わかりやすいように、「世界史」を例に説明します。たとえば覚えたい情報が「ルターが発表したのは95カ条の論題!」だとします。ここから「95カ条の論題といえば、批判したのは免罪符」、「免罪符といえば……」というように、「といえば」で気になる情報につなげて知識をまとめていきます。

これを繰り返し、記憶を強化していくのです。世界史だけでなく英語を覚えるときも、法律や会計の専門知識を覚えるときも同じです。

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暗記するときは「セットで」覚えれば、「芋づる式」に思い出すことができる
3、視覚化して「図で覚える」

3つ目のステップは、「図で覚える」です。文字情報よりも映像情報のほうが認識しやすい! これはあなたも納得いただけるでしょう。たとえば道路の標識です。「一方通行」の事実を伝えたいなら、「この道路は一方通行です」と文字で示してもいいはずです。けど実際はマーク(文字ではなく絵)でドライバーに情報を伝えています。マークの方が、頭に入りやすいからです。

思い出すときだって、映像情報のほうが容易です。小説よりも映画のほうが思い出しやすいといえば納得いただけるでしょうか。覚えたい情報があるなら、このような認識の性質を利用しない手はありません。勉強といえば覚えるべき情報のほとんどは文字情報ですが、図式化し、映像にして覚えてしまうのです。

長い情報だって一網打尽にする「チャート化」

図で覚える方法として、ここでは「チャート化」を説明しましょう。特に、文章単位の情報を覚えるときに有効です。

まずは次の文章をお読みください。「日章丸事件」の概要をまとめたものです。

「1951年、石油の国有化を宣言したイランにイギリスが反発をします。イギリスが中東に軍艦を派遣し、イランから石油を購入した外国船籍を撃沈すると言い、イギリスとイランが対立を深めるのです(アーバーダーン危機)。イギリスの言い分に異を唱えたのが出光興産の出光佐三で、同社はイランから石油の購入を決めます……」

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