仕事のできない人は「暗記」のコツを知らない たった3つのステップで効率は格段に上がる

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難しいのは、知識は仕入れるだけではダメで、「使えなければいけない」ということ。できる人は、「知識として使えるように覚える」ことができます。たとえば、本で読んだばかりの内容を、すぐに自分の言葉で表現できるのは、そのためです。

「しぼる・まとめる・図で覚える」―短時間で覚えるコツ

では、「使える知識として覚える」コツとは、どういうものでしょう?

ポイントは3つです。

1、ポイントを「しぼる」
2、関連する情報を「まとめる」
3、視覚化して「図で覚える」

 

この3つのステップで、誰でも短時間で効率的に覚えることができます。具体的に説明しましょう。

1、ポイントを「しぼる」

どんなに頭のいい人だって、覚えられる情報には限度があります。だからこそ、覚えるべき情報に狙いをつけ、頭に入りやすいサイズに圧縮して覚えるのが効率的です。

たとえば、あなたが「インバウンド」の知識を新たに習得したいとします。関連書籍を3冊ほど読めば、ある程度の知識は仕入れることができますが、すべてを網羅しようとしたら大変です。そこで、3冊の本を見比べて、「3冊いずれにも書いてあるキーワードは、必ず覚える」。この基準で覚えるキーワードをしぼるのです。こうすれば、重要な知識だけを効率的に覚えることができます。

2、関連する情報を「まとめる」

多くの人がつまずくのは、せっかく覚えても、すぐに忘れてしまうこと。大切なのは、「忘れない知識にする工夫」です。関連する情報を「まとめる」のは、まさにそのため。強固な「記憶の鎖」をつくり、忘れない知識にするのです。

ここで、「忘れられない記憶」の状態を確認してみましょう。たとえば高校時代のクラスメイトで、よく覚えている人を思い出してください。私だったら「高橋くん」を思い出します。思い出すのは、彼の顔と名前以外に、彼がサッカー部で大活躍していた姿、英語が大の苦手でテストの度に追試を受けていた過去、これらも一緒に「自然に」思い出してしまいます。

つまり、忘れない「強固な記憶」とは、複数の情報が「セットになっている」ということ。1つのキーワードから、「芋づる式」に思い出すことができるのです。この性質を応用すれば、暗記するときは「セットで」覚えればよいとわかります。知識をつなげ、意図的に記憶を強化していくのです。

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