報ステが「ギャラクシー大賞」を受賞した理由

独自の視点で取材し、わかりやすく解説

古舘伊知郎キャスターがドイツを取材した(写真:テレビ朝日提供)

6月6日、優れたテレビ・ラジオ番組、放送文化に貢献した個人・団体を顕彰する「ギャラクシー賞」(NPO放送批評懇談会)が発表された。

その全容は『GALAC』7月号に掲載されている。ここでは、テレビ・ラジオ・CM・報道活動の4つの部門で〈大賞〉を取った番組と選奨委員の評を掲載する。

テレビ部門は報道ステーションの2つの特集 

報道ステーション(テレビ朝日、2016年3月17日、18日放送)
「特集 ノーベル賞経済学者が見た日本」
「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」

今のテレビは報じるべきことを報じているのでしょうか。国民の知る権利に応えてくれているのでしょうか。こうした問いかけが多いなか、この番組は国論を二分する重要課題を果敢に取り上げました。

ノーベル賞学者が安倍首相に「消費増税延期すべし」を進言したとする政府発表の翌日、番組はその教授に独自インタビューを敢行し、実は教授がアベノミクスに疑問をもち、あらたな税制改革が必要だと考えていることを明らかにしました。主要メディアがそろって「増税先送り」のみに注目して報道していただけに、異彩を放った好企画でした。

さらに「憲法改正」では、キャスター自らがドイツを取材し、かつてヒトラーが「ワイマール憲法」の国家緊急権を悪用して独裁政権を構築した経緯を多角的にリポート。そのうえで自民党が大規模災害などを想定して改憲草案に盛り込んだ「緊急事態条項」に注目し、その条項が緊急事態の名を借りて時の政権を暴走させる危険性を孕んでいると指摘、諸外国との比較もまじえ説得力のある解説でした。

独自の視点で深く取材し、その本質や問題点を視聴者にわかりやすく多角的に提供する、これこそがジャーナリズムの役割と責任ではないでしょうか。

スタッフ
特集「ノーベル賞経済学者が見た日本」
 MC:古舘伊知郎、小川彩佳
 ディレクター:東 秀一、松本寛史
 担当デスク:山野孝之
 プロデューサー:藤岡信夫、秦 聖浩
特集「独ワイマール憲法の“教訓”」
 MC:古舘伊知郎、小川彩佳
 リポート:古舘伊知郎
 ディレクター:松原文枝、池田悠樹
 プロデューサー:秦 聖浩、西田恒久

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