就活「面接」は6月を待たずに始まっていた! 「質問会」や「お話会」など表現変えて先行実施

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HR総研の調査では、「内々定出しをいつから開始するのか」という点についても聞いている。結果、全体では3割の企業が「6月」と回答し、「7月以降」とする企業も15%ある。大企業だけに限って見てみると、「6月」「7月以降」の合計は5割に達する。

なかには6月1日より選考をゼロベースからスタートする企業もあるだろうが、多くの企業では6月を迎える前にすでに実質的な選考活動をスタートさせている。昨年の8月初旬がそうであったように、今年も6月の声を聞くとともに大企業による内々定ラッシュが起こることはまず間違いない。

志望度の高い企業は午前中に面接予約を 

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5月に水面下で選考を進めていた企業から6月1日の面接に呼ばれた場合には、そのスケジューリングにも注意が必要だ。

午前中の面接予約はできるだけ志望度の高い企業にしておくべきだ。また、いくら会社の場所が近いからといっても、1時間や2時間刻みで次の会社の面接を予定するのも避けた方がよい。なぜなら、約束の時間に面接が始まらないことはよくある話で、そもそも面接が1回で済むとも限らない。

これまでの例では、1日の間に1社だけで5回の面接をこなした学生がいた。その日の夜には早々と内々定が出た学生がいれば、5回も面接を受けた挙句に落とされた学生の例もある。6月1日に呼ばれたからといって、安心はできない。必ずしも内々定が約束されているわけではないのである。

ただ、万一、6月初旬からの内々定ラッシュに乗り遅れたからといって、決して悲観する必要はない。採用活動を6月末までに終える計画の企業は全体で2割程度に過ぎない。大企業だけに限れば16%にとどまる。早く気持ちを切り替えて、新しい会社にチャレンジすることを考えよう。

松岡 仁 ProFuture HR総研 主席研究員

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まつおか ひとし / Hitoshi Matsuoka

就職情報会社3社を経て、2009 採用プロドットコム(現ProFuture)に入社。新卒採用に限らず、キャリア採用、人材育成、人事制度、人事システム、労務、法改正対応等、人事領域に関連する幅広い各種調査の企画、実施・分析を行う。朝日新聞、日経新聞をはじめ、新聞、人事系雑誌、テレビからの取材依頼も数多い。

 

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