過熱するローカル私鉄ブーム! 津軽鉄道・おばちゃん編

過熱するローカル私鉄ブーム! 津軽鉄道・おばちゃん編

貧窮した地方鉄道を救うための観光客呼び込み策には、沿線住民の協力が欠かせない。

青森県の津軽鉄道は、冬の「ストーブ列車」、秋の「鈴虫列車」などで、全国的な知名度を誇る。年間約2万人もの観光客が訪れることもあり、沿線住民も、この鉄道が財政難に陥っているとは知らなかったという。

乗車人数は1974年の256万人をピークに07年はわずか33万人。定期外の観光客も微減傾向にあり、他線同様、十分な運行保全の修繕まで手が回らない状況。修繕ができなければ、運行は継続できない。地元有志は06年1月にサポーターズクラブを設立。寄付金を募り、フォーラムやイベントで津軽鉄道存続に向けた訴求を行った。これをきっかけに、地元全体で津軽鉄道支援の機運が盛り上がっていった。

「いろんな人との出会いがあって面白い」と津軽弁交じりで語るのは、そろいの衣装を着けてストーブ列車に乗り込み、観光客のもてなしを行う津鉄応援直売会の女性たち。沿線の主婦が結成したボランティア組織だが、実は彼女たちも津軽鉄道の財政難を最近になって知ったという。ストーブ列車でりんごや名産菓子、グッズを売ったり、民謡を歌ったりする。これが、観光客に好評を呼び、旅行代理店も彼女らとの触れ合いを売りにしたツアーを組んだ。

津軽鉄道は、07年度の定期外収入が前年比1・9%増えた。「楽観はできないが、いろいろな人の力が出てきて確かに明るくなってきた」と澤田長二郎社長は語る。
(週刊東洋経済編集部)

津軽鉄道
●20.7キロ 12駅
●年間乗車人員:33万人
●売上高:1億2200万円
●保有車両:機関車2両、
 客車10両など15両
●1日の運転回数:30本
●運転速度:最高時速60km
●単線、非電化
(注)乗車人員と売上高は2006年度、運転回数は08年4月現在


大きな地図で見る

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
JR九州“脱鉄道”の成算

今年、上場を果たしたJR九州。豪華寝台列車「ななつ星in九州」は話題になった。しかし、人口減少などもあって鉄道事業の先行きは暗い。成長は非鉄道事業の成否に懸かっている。