「長期投資」とは、いったい何年のことなのか

誤解だらけの投資知識では死ぬまで勝てない

「長期投資」をすれば、最後には勝てるという。だがそれは本当か(撮影:尾形文繁)

「『長期投資をすれば、最後にはもうかる、報われる』という話を時々聞く。だが、本当にそうだろうか」。長期投資を世の中に広めるために、さまざまな活動を展開し、かつ投資信託を普及させてきた、セゾン投信の中野晴啓社長は、長期投資という言葉の裏に、大きな誤解が潜んでいることを指摘する。その誤解とは一体、何なのか。中野社長に話を聞いた。

「長期投資は3年」というセールストークに気をつけろ

「長期投資」という言葉の火付け役は、やはり、さわかみ投信の澤上篤人会長だろう。1998年、その前身であるさわかみ投資顧問を、同投信に改組。以来18年を経て、長期投資がようやく市民権を得るところまで来た。

しかし、その言葉を誤解している個人が多いだけでなく、そこに付け込んでエセ長期投資ビジネスを展開している金融機関が多いことを、中野氏は懸念している。

「『長期投資は何年ですか』という質問をよく受ける。だが、本来、長期投資に期間は関係ない。ところが金融機関の窓口担当者は、景気サイクルに引っ掛けて、3年などと答える。よく考えてもらいたいのだが、その質問に答えている窓口担当者は、金融商品の販売のプロではあるけれども、資産運用のプロではない。その言葉を鵜呑みにしても良いのだろうか、という疑問は常々感じる」。

実際、長期投資に対する誤解は多い。

たとえば、「長期投資なのだから、とにかく持ち続ければいつか報われる」と思っている個人投資家は少なくない。ここに金融機関の付け入る隙がある。

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