ABCマート、空前のスニーカーブームで疾走 「ニューバランス女子」が火付け役

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スポーツとファッションを両立させた新業態の「エースシューズスタジオ」(東京・碑文谷)

靴専門店「ABCマート」を展開するエービーシー・マートが、若い女性を中心としたスニーカーブームを追い風に快走している。2016年2月期は売上高が前期比11.5%増の2381億円、営業利益が同4.7%増の415億円と、13期連続で過去最高益を更新。ブームに乗って都市部を中心に大量出店を続けており、今2017年2月期は14期連続の最高益更新を見込む。

前期の既存店売上高は前期比5.1%増。客数は4.3%減だったものの、客単価が9.9%増と大きく伸びた。「ナイキ」「ニューバランス」「アディダス」など1万円前後する海外有名ブランドスニーカーが人気で、客単価を押し上げた格好だ。

スニーカーは同業他社でも売れているが、ABCマートは付加価値の高い商品を多くそろえるなど、「ワンランク上の価格帯の商品を提案している」(小島穣取締役)ことで差別化。ここ数年、値引きセールなども抑制し、客単価を上げてきている。

今やファッションアイテムの主役

エースシューズスタジオではヨガやフィットネスの需要も取り込む

ブームの火付け役は「ニューバランス」だ。カジュアル系のファッションと合わせやすく履きやすいとして、女性に人気のあるタレントがアピール。数年前から20代~30代の若い女性がこぞって買い求め、「ニューバランス女子」という言葉も生まれた。

もともとスニーカーは男性からの支持が高かったが、そこにおしゃれや見た目を重視した女性向け商品が増えていき、今やスニーカーは、男女問わずファッションアイテムの主役に躍り出ている。

カテゴリー別(単体)に見ると、スニーカーを含むスポーツ部門は前期比19.3%増の959億円と伸長。売上高構成比は55.1%(前期は50.4%)に伸びた。野口実社長は「世界的にスニーカー人気となっている。2足目、3足目を買い求める客は相当いる」と指摘。客層も60代などシニアに拡大しているほか、キッズにも波及。キッズ部門の売上高は前期比14.1%増と大きく上向いている。

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