熊本地震が先端工場に与えた巨大ダメージ 

余震の影響で被害状況の把握が困難な工場も

 4月17日、熊本県と大分県を中心とする連続地震で大手製造業各社の現地工場が被災し、生産停止の動きが広がっている。2月撮影(2016年 ロイター/Mal Langsdon)

[東京 17日 ロイター] - 熊本県と大分県を中心とする連続地震で大手製造業各社の現地工場が被災し、生産停止の動きが広がっている。ソニー<6758.T>は17日、長崎と大分での画像処理半導体(イメージセンサー)の生産を再開したが、熊本工場は停止したまま。トヨタ自動車<7203.T>は部品調達に支障が出ているとして九州以外の生産ラインの一部停止も発表した。

ソニーは長崎工場(長崎県諫早市)、大分工場(大分市)、熊本工場(熊本県菊陽町)でスマートフォンやデジタルカメラなどに使われる画像処理半導体(イメージセンサー)を生産。この分野で世界シェアトップにあり、米アップルなど主要なスマホメーカーに供給している。

14日から相次いでいる地震の影響で、同社はこれら3工場の生産ラインを一部停止。17日の時点で長崎工場と大分工場の総合を全面的に再開したが、熊本工場では地震による設備の被害状況が完全に確認できず、「再開の見込みはまだわからない」(広報担当者)としている。

ルネサスエレクトロニクス<6723.T>は、自動車向けマイコンを生産している川尻工場(熊本市)で設備部品の一部破損が見つかったと発表した。同工場は地震発生後に稼働停止していた。生産再開の見込みはまだ立っていないという。  

三菱電機<6503.T>では熊本県合志市にあるパワー半導体工場、同菊池市の液晶モジュール工場を停止中だが、同社によると、設備の被害を詳細に確認できない状況が続いている。

トヨタも17日、国内の完成車組み立て工場の大半を18日から23日まで段階的に停止すると発表した。

部品供給に支障がでているためで、18日から福岡県にあるトヨタ自動車九州の宮田工場、19日からは愛知県内の高岡、堤、田原、元町といったトヨタ本体の各工場、トヨタ車体のいなべ(三重県いなべ市)や富士松(愛知県刈谷市)の工場、トヨタ自動車東日本の東富士工場(静岡県裾野市)などの操業を停止する。

今回の地震で被災したトヨタ系部品メーカー、アイシン精機<7259.T> の熊本市の子会社は操業復旧のめどが立っておらず、ドア部品やエンジン部品などの供給がストップしている。

トヨタ車を受託生産する日野自動車<7205.T>の羽村工場(東京都羽村市)も19日から、ダイハツ工業<7262.T>の京都工場(京都府乙訓郡)が20日から休止。22日からはトヨタ自動車東日本の岩手(岩手県胆沢郡)と宮城大衡(宮城県黒川郡)の各工場を停止する。

部品調達などの影響で、日産自動車<7201.T>も福岡県内にある子会社2社が運営する各工場について18日の操業を見合わせる。

ホンダ<7267.T>は17日、地震発生直後から18日までの停止を決めていた二輪車生産を中心とする熊本製作所(熊本県大津町)について、19日から22日まで引き続き休止を決めた。設備が破損し、余震による現場確認も困難な状況という。

(ロイター日本語ニュース編集部)

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