団塊夫婦を狙う日産の世界戦略車ラティオ

日産のマーケティング戦略

団塊夫婦を狙う日産の世界戦略車ラティオ

日産自動車は10月5日、小型セダン「ラティオ」を8年ぶりに全面改良して発売した。エンジン排気量は1.2Lと前モデルから小型化し、アイドリングストップ機能も付加して22.6キロメートル/リットルと、このクラスでトップの低燃費を実現した。販売の中心となる価格帯は約150万円。デザインを見て分かるとおり、非常にオーソドックスなクルマだ。

 日産が狙うのは、子どもも独立した団塊世代以上の層。この層にはまだまだ落ち着いたセダンの人気は根強いと見ている。また法人向けの営業用車両としての販売も見込み、両者半々の割合で、月間1200台の販売を計画している。

日本ではマイナーな市場の商品とも言える新型「ラティオ」だが、日産のグローバル戦略の根幹を担う重要な車種だ。日産では低コストコンパクトカーの世界共通プラットフォーム「Vプラットフォーム」を展開、部品の共通化や、新興国生産拠点での部品調達率を高めることで生産効率を高めている。

新型ラティオはこのVプラットフォームを用いたセダンだ。2011年1月に中国(現地名サニー)で最初に投入され、米国、メキシコ、タイなど、全世界ですでに約50万台の販売実績がある。Vプラットフォームの車種としては他にマーチ、ノートがある。新型ラティオは販売量が比較的少ないため、マーチ同様にタイ工場から逆輸入して販売することで採算性を確保する。

 なお、中国の状況について、同日、会見した片桐隆夫副社長は、反日デモ発生以降、販売に影響が出ているとし、9月の販売実績を見て柔軟に対応すると語った。速やかに計画の修正を公表するとしている。日産では中国国慶節の大型連休前に1店舗を除き営業は再開したが、販売の減少から、工場の休暇を3日間前倒ししている。中国は日産にとって生産販売の4分の1を占める主力市場。地域の中では比較的採算性も高いとされ、業績への影響は避けられそうにない。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。