41. 当時は徴兵制があったため、除隊した兵士が郷里に戻り、軍隊生活で親しんだカレーを作ることもあった
42. このことも、のちに〈国民食〉といわれるほど日本全国にカレーが広まった大きな要素の一つといわれる
43. 明治時代末期になると町の食堂メニューにもカレーライスや「カレーうどん・そば」が現れ大衆化が進行
44. 1910年大阪・難波「自由軒」が開業。カレーソースと米飯をあらかじめ混ぜた「混ぜカレー」が人気を呼ぶ
45. 1923年ヱスビー食品の前身である「日賀志屋」はC&Bに匹敵する本格的な国産カレー粉の製造を開始
46. 1926年大阪ハウス食品はカレー粉・小麦粉・油脂・旨味成分等を固形化したインスタントルゥを発売する
47. 大正後期には東京のそば屋で「カレー南蛮」や「カレー丼」など和洋折衷料理が生まれ安価な洋食として定着
48. しかし日本の各メーカーは1941~45年食糧統制のためカレー粉の製造販売を中止。軍食用のみを製造する
49. カレーが軍で好まれたのは、同じ食材でも味付けをかえれば「肉じゃが」になり補給面の都合がよいため
50. 肉は主に「牛肉」だったが、第二次大戦中の日本軍は食糧事情により「豚肉」も使用した
51. 戦後、食糧事情が悪かった日本は1948年に友好国であったインドから大量のスパイスの提供を受ける
固形ルウが登場
52. 1949年にはハウス食品が「ハウスカレー」の製造を再開。翌'50年に日本初の固形ルゥを誕生させる
53. この頃にはヱスビーやオリエンタル、蜂など他のカレーメーカーの製品も出揃い、学校給食にもカレーが採用
54. 1956年日本登山隊が8000m峰であるマナスル登頂に成功したことをきっかけに国内で登山ブームが起きる
55. 登山の携帯食として「即席カレー」が人気を呼び、1968年には大塚食品が世界初のレトルトカレーを発売
56. 関連企業の大塚製品が扱っていた点滴液の加圧加熱の殺菌技術を応用することで他社に先駆けて成功した
57. この「ボンカレー」は当初阪神地区限定で発売されたが、半透明パウチを使用したため賞味期限が短かった
58. その後、アルミ箔を使用することで賞味期限を大幅にのばした新型パウチを開発し、1969年全国発売を開始
59. 国民食となったカレーは他製品にも展開し、同年、明治製菓は日本初のスナック「カール」にカレー味を採用
60. 1971年に日清食品が生んだ世界初のカップ麺「カップヌードル」にも、73年にはカレー味が追加された
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