ドル下落、一時109円台前半まで円高進む 日銀の介入警戒感薄れ、円買いが優勢に
[ニューヨーク 6日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。対円では午後に一時109.36円まで下落し、2014年10月下旬以来の安値を更新した。日銀の介入警戒感が薄れた上に、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で連邦準備理事会(FRB)のハト派姿勢が確認されたことがドル売りにつながった。
終盤のドル/円<JPY=>は0.61%安の109.69円。安倍晋三首相が米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、各国とも「恣意的な介入」による通貨安誘導は避けるべきだと発言したため、日銀は円高阻止のための介入に動かないとの見方が広がった。さらに3月のFOMC議事要旨では、世界経済の成長減速に起因するリスクが利上げへの慎重な姿勢を正当化するとの考えがコンセンサスだったことが分かった。
リバーサイド・リスク・アドバイザーズ(ニューヨーク)のマネジングディレクター、ジェーソン・レインワンド氏は「円の強さは、日銀が何もしないのではないかとの懸念に基づいている。FOMC議事要旨も非常にハト派的だった」と指摘した。
この日、米エネルギー省が発表した週間統計で、原油在庫が予想に反して減少したことから原油先物相場が5%超上昇。アナリストによればこれでリスク通貨や資源国通貨が対ドルで買われた。ウェストパック・バンキング・コーポレーション(ニューヨーク)のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「在庫減を受けた原油高でリスク通貨が幾分上昇し、それがドルが弱かった材料の一つだ」と語った。
豪ドル/米ドル<AUD=D4>は終盤0.73%高の0.7600米ドルだった。
終盤のユーロ/ドル<EUR=>は0.16%高の1.1400ドル。一時は1.1432ドルまで買われて1日に付けた5カ月半ぶりの高値に迫った。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は直近0.18%安の94.457だった。
ドル/円 NY終値 109.78/109.81
始値 110.31
高値 110.45
安値 109.36
ユーロ/ドル NY終値 1.1397/1.1401
始値 1.1348
高値 1.1432
安値 1.1327
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