カジノ会社幹部「お台場は今も有力候補地だ」 大手サンズは、日本進出をあきらめてはいない

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――東京都知事が舛添要一氏に変わってから、お台場カジノ構想へのトーンが落ちているが。

タイミングという意味では、東京都は2020年のオリンピックに目が向いているという段階という印象ではある。非常に大きなイベントだし、何より日程が既に決まっている。そこに向けてたくさんやるべきことがあるので、優先的に注力していることは理解できる。それがいったん落ち着いてきたら、もう一度カジノ構想に目が向いてくるのではないか。

屋上のインフィニティプールが有名なマリーナベイ・サンズ

――そうすると、動くタイミングはオリンピック後ということに?

親会社であるラスベガス・サンズが判断することなので、私からタイミングをお伝えすることはできないが、我々としてはオリンピックの前に何らかの動きがあるとよいと考えている。オリンピックは多くの観光客が訪問し、経済効果も大きい。しかし、いかんせん3週間と期限の限られたイベントでもある。その後、何が起きるかということを今から考えるべきだ。

2020年の段階でIRが既に存在すれば、東京オリンピックを起爆剤とした大きな動きを、そのままスムーズに継続させることができる。2020年以後の東京のあり方から考えても、オリンピック前に動くことができるとよい。

東京以外なら、横浜か大阪が候補になる

――やはり、IRを作るとしたら東京のお台場ということになるのか。

お台場が一番手の候補になっていることは事実だが、限定する必要はない。オープンに色々な場所を候補として考えていきたい。ただ、我々はレジャーだけでなく、ビジネス向けのお客様もターゲットにしており、その割合も同じくらい。投資については100億ドル程度と、かなりの額を考えているので、我々のビジネスモデルが機能するのは大都市圏に限られてくるだろう。

――そうすると、その他の候補になる都市は?

横浜と大阪だ。特に横浜市には、大きな関心をもっていただいている。マーケットサイズという点からみても、大きな国際空港にアクセスがよいという条件を満たす必要があり、また、訪問する外国人の数が年間数十万人という単位では難しい。最低でも数百万人単位でなければならない。我々のビジネスモデルであるMICEにフォーカスしたIRという形が、圧倒的な強さを誇るものを作りたいので、それ以外の都市を候補に入れることは基本的に難しいと考えている。

関田 真也 東洋経済オンライン編集部

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せきた しんや / Shinya Sekita

慶應義塾大学法学部法律学科卒、一橋大学法科大学院修了。2015年より東洋経済オンライン編集部。2018年弁護士登録(東京弁護士会)

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