弁護士は「婚前契約」をしないと結婚しない? 弁護士の婚活事情最前線<2>
弁護士は、婚活市場においていまだに優良銘柄なのか? それとも、2016年の東京において、弁護士がモテるというのはもはや幻想にすぎないのか? そんな議論が盛り上がりを見せる中、前回は、爽やかな若手エリート弁護士が登場し、イマドキの弁護士モテない説に異を唱えた。
たしかに、大学の図書館にこもり、20代のキラキラした時期を勉強に捧げてきた弁護士の生態は、他の業界からすると謎が多いだろう。一般の企業に比べ、とにかく個性の強い人が多い弁護士業界には、他にも様々なタイプの弁護士がいる。弁護士の婚活事情の実態を知るには、タイプの異なる弁護士の話を聞いていく必要がありそうだ。
今回は、34歳でなお独身を貫くエリート弁護士のライフスタイルと結婚観に迫る。
名前:紀彦34歳
勤務先法律事務所:都内ブティック型法律事務所
年収:約3000万円
学歴:東京大学、アメリカの有名ロースクール
住まい:白金高輪
家賃:30万円
交際ステータス:独身・彼女なし
趣味:アニメ鑑賞(ラブライブ)
1時間4万円の売上!34歳弁護士
筆者が弁護士の友人を通じて紀彦と知り合ったのは、つい最近のことだ。180cmの長身に、やや筋肉質の体形。高級なオーダースーツに身をつつみ、銀色の細いフレームの眼鏡をかけた紀彦は、いかにもデキる弁護士といういでたちだ。そんな彼が、34歳ながら独身・彼女なしというのは一見意外だが、会話をすればすぐにその理由を知ることになる。
待ち合わせ場所に現れた紀彦は、開口一番、「時間通りにお願いしますよ。僕は通常アワリーで4万円チャージするので。」と言い放った。冗談とも本気ともとれる口調に、どう反応してよいものか迷ったが、笑っていないところを見ると、冗談で言っているわけではないのだろう。
*注記:アワリー=クライアントに1時間当たり請求するフィー。40歳手前の5大事務所パートナーでも4万円ほどであり、34歳にしては破格な部類といえよう。