中国人富裕層の個人ビザ解禁で「歓迎光臨!」百貨店が熱視線


 中国人の個人観光客への訪日ビザが解禁されて約1カ月--。これまで団体客限定だった観光ビザが、7月から年収25万元(約350万円)以上などの条件付きで個人客にも解禁された。こうした中国人富裕層が好む買い物スポットは、やはり百貨店。中でも観光客の多い銀座に店を構える松屋、三越、松坂屋は取り込みに力を入れている。

三越では7月以降、エスカレーター横に「歓迎光臨!(いらっしゃいませ)」と書いた中国語ポスターを張って歓迎ムードを盛り上げる。さらに「秋の国慶節の休日を利用する観光客に照準を合わせる」と期待を寄せる。松坂屋でも「化粧品などで中国語POP広告を出し、買いやすくしている」と顧客獲得に余念がない。

日本政府観光局によると、2008年に日本を訪れた外国人は835万人で、このうち中国人観光客は45万人。百貨店各社の売り上げに占める外国人顧客の比率は、ごくわずかだ。それでも「中国人の消費額は他の外国人顧客に比べ格段に多い」(武藤勝・松屋銀座本店販売サービス担当次長)。既存店売上高が17カ月連続でマイナスに沈む百貨店業界にとって、貴重な上得意客だ。中国人富裕層にとっても、高額ブランド品で「本物」を買える安心感や、水準の高い日本の百貨店のサービスは魅力的。中国人顧客の開拓はこれからが本番となりそうだ。

(福井 純 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済)

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