キリンHDの2016年12月期は微増益計画 

医薬減益や為替が影響

 2月15日、キリンホールディングス は、2018年12月期までの中期経営計画を発表した。2018年の連結営業利益は1600億円以上(15年は1247億円)を目指す。写真は都内で2008年11月撮影(2016年 ロイター)

[東京 15日 ロイター] - キリンホールディングス<2503.T>は15日、2016年12月期の連結営業利益が前年比0.2%増の1250億円になるとの見通しを発表した。薬価引き下げや研究開発費の増加で医薬・バイオケミカル事業が減益となるほか、対円での豪ドル安も利益下押し要因となる。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト11人の営業利益予測の平均値は1341億円となっており、会社計画はこれを下回った。

連結売上高は同2.6%減の2兆1400億円と減収を見込む。

減収にもかかわらず微増益となるのは、会計処理変更の影響で80億円プラスとなるほか、減損を実施したブラジルキリンののれん償却額の減少、ミャンマー・ブルワリーの新規連結などが寄与する。

前期はブラジルキリンの減損損失計上で最終赤字となったが、16年は、のれん等償却前ROEは、14.0%を目指す。

キリンビールの16年のビール類(ビール、発泡酒、新ジャンル)の販売目標は前年比0.9%減と、大手4社の中で唯一マイナスの計画となっている。ただ、市場の減少見込みよりも小幅な減少幅とすることで、シェアアップを図る。一方、海外事業は、ミャンマー・ブルワリーの新規連結や現地通貨ベースでのブラジルキリンの増収などで実質的には増収だが、円に対する豪ドル安、レアル安が影響し、減収となる。

2015年12月期の連結最終損益は473億円の赤字(前期は323億円の黒字)と、1949年のキリンビール上場来初めての最終赤字となった。子会社のブラジルキリンで減損損失を計上したため。

2018年連結営業益は1600億円以上

同日、2018年12月期までの中期経営計画を発表した。18年の連結営業利益は1600億円以上(15年は1247億円)を目指す。また、のれん等償却前のROEは15%以上、平準化EPS年平均成長率6%以上を目標としている。

中計で掲げる基本方針は「構造改革によるキリングループの再生」。海外を含めたビール事業の収益基盤強化を最優先させるほか、ブラジルキリン、キリンビバレッジといった低収益事業の再生、医薬・バイオケミカル事業の飛躍的成長を重要課題として挙げた。

磯崎功典社長は会見で「成果と言う形で示すには一定の時間がかかるかもしれないが、結果にこだわり、やり切りたい」と決意を語った。

ブラジルキリンについては、資産売却や製造拠点の最適化なども進め、18年に営業損益イーブン、19年に黒字化を目指す。

ブラジル事業で苦戦する中、今後のM&A(合併・買収)については「これまで以上に厳しい基準で対応する」としたうえで、「企業価値向上に資する優良な投資案件が出てくれば、借り入れ、資産の売却などで資金を手当てする。良質な案件に対しては追加的な負債の増加をちゅうちょするものではない」とした。

 

(清水律子)

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