清水建設が社長交代、「次は大林組?」の声

知られざるトップ同士の個人的関係と"縁"

握手を交わす清水建設の宮本洋一社長(左)と次期社長の井上和幸専務(撮影:古明地賢一)

清水建設は2月1日に社長交代人事を発表、新社長には専務執行役員の井上和幸氏が昇格し、宮本洋一社長は代表権のある会長に就任する。4月1日に就任する予定。

清水建設の次期社長に決まった井上専務は、1956年生まれの59歳。東京都出身、早稲田大学大学院理工学研究科建設工学修了。趣味はゴルフ、映画鑑賞、スポーツ観戦。信条は「誠心誠意」という。

宮本社長は井上氏について、「(建設現場の経験だけでなく)営業の経験もあり、バランス感覚がいい。また、お客様からの評判がよく、取引先の多くの人から愛されているということをよく聞く。モノを作って売るのではなく、作ることを約束して頂いてから作る建設業の清水建設にとって、経営トップの魅力は大事。そうした意味で最もふさわしい人物と判断した」と述べた。

清水建設は8~9年の周期で社長交代

さらに、世代交代という意味では、宮本社長が社長に就任した時と同じ59歳ということに加えて、2015年11月に急逝した前社長の野村哲也相談役(社長就任期間1999~2007年)、その前の今村治輔社長(1990~1999年)、さらに吉野照蔵社長(1981~1990年)と、清水建設は「8~9年でバトンタッチしてきた」(宮本社長)こともある。「昨年9月には交代を考えていたが、本人に伝えたのは12月中旬頃だった」(宮本社長)という。

社長交代の記者会見では何度か「野村前社長」の名前が出た。「野村前社長とは常に意見交換していた。これからは井上新社長を支える役目に徹したい。私は社外のことや財界活動などを通してバックアップしていく」(宮本社長)という言葉からも感じられるように、精神的にも経営的な重要な局面でも支えとなっていた野村相談役の急逝が今回のトップ人事に少なからず影響したようだ。会長に就任する宮本社長は、野村相談役のような役割をイメージしているのかもしれない。

清水建設が現在進めている中期経営計画(2014~2018年度)は、2016年3月期に前倒しで達成する見通しとなったことも社長交代の一つの要因だ。すでに、売上高や経常利益など数値目標は達成確実となり、「すでに新しい経営計画の策定を指示」(宮本社長)したことから、新社長のもと、新しい経営計画を始動させたいという考えもある。

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