ニトリ創業者「豪快なだけじゃない」劇的半生

似鳥昭雄氏は、どこまでも戦略家で情熱家だ

社長交代会見に臨む似鳥社長(右)と白井次期社長。「生涯現役」にこだわる似鳥社長の半生を振り返る(撮影 : 風間仁一郎)

「お、ねだん以上。」のフレーズでおなじみのニトリホールディングス。家具・インテリア製造小売りで全国トップ、1989年から28年連続で増収増益を続ける超優良企業を一代で築き上げたのが、創業者の似鳥昭雄氏だ。

その似鳥氏が1967年の創業時から続けてきた社長の座を譲る。2月21日付で会長に就き、白井俊之副社長(60)が社長に昇格。似鳥昭雄氏はCEO(最高経営責任者)に、白井氏がCOO(最高執行責任者)となる。

ただし、東洋経済オンラインが1月28日付の記事「ニトリ社長『退任じゃない、死ぬまで現役だ』」でも触れているように、似鳥氏は第一線から退く気はさらさらなさそうで、「3月で72歳になる。普通の会社だったら定年を過ぎているが、まだまだ気力は充実しており、いつでも20代という気持ちでやっている。死ぬまで現役でいたい」(似鳥氏)。

それほど似鳥氏とは活力にあふれた人物である。退任はまだ先とはいえ、社長交代というニトリの歴史にとって節目の今、似鳥昭雄氏の半生をここで振り返っておきたい。

日経新聞『私の履歴書』をめぐる事件

2015年4月、日本経済新聞『私の履歴書』をめぐって、ちょっとした騒ぎが起きた。4月1日から連載をはじめた似鳥氏(当時ニトリホールディングス社長)の連載が豪快すぎて、上場企業社長のそれとは思えなかったからだ。

ヤミ米屋の母親のもとで育った似鳥氏は、壮絶ないじめを告白したかと思えば、高校受験のとき米俵を賄賂として校長に渡し合格したことを述べたり、新社会人のときに精肉屋の娘とねんごろになって殴られた話を明かしたりなど、とにかく一つひとつのエピソードが抱腹絶倒だった。

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