究極の幸せを手にしたいのなら「森」を作れ

「自分が残せるもの」と向き合ってほしい

「森を作る」意識を持つことで、あなたの人生は大きく変わるだろう
「最もすばらしい人生の使い方、それは自らが去った後にも残る『何か』のために、それを使うことである」――哲学者、ウィリアム・ジェームズの言葉だ。人生はただでさえ困難だ。自らの目標、会社で与えられた仕事、挑戦しなければならない試験。
くじけそうになる理由はほかにもある。複雑な人間関係、愛する人とわかりえないもどかしさ。予定どおりに物事が進まず、八方ふさがりになるということもあるだろう。そんな時、自分のこと以外に目を向けろと言われたところで、自分のことだけで「いっぱい、いっぱい」という人の方が多いとも思う。しかし、あえてそんな時は「自分が残せる何か」に向き合い、人生を見つめる時間を作ってみてほしい。『ペンタゴン式ハードワークでも折れない心のつくり方』著者、カイゾン・コーテが「一流の人が困難をどう力に変えているか」を解説してきたが、今回は最終回となる。

第1回 「瞑想」と「深い呼吸」が折れない心をつくる
第2回 勝ち続ける人が実践するたった「3秒」の習慣
第3回 予測不能「ゾンビ襲来」から自分の身を守れ

何かを成し遂げるには、一歩一歩進むしかない

私が書いた本でも紹介した話だ。自分がまだ若かった頃、当時の上司に「幸せに生きたいのであれば、森を作れ」と言われたことがある。自分は自信に満ちあふれ、怖いものなどなかった。たいていのことはうまくいき、自分の道を究めることに燃えていた時期だ。

今考えたら、当時の自分は、薄っぺらな自信をまとった、非常に青臭い、エゴだらけの若造にすぎなかったと思う。世界の中心はしょせん自分で、自分と人、社会とのつながりの本当の意味を、自分の中には落とし込めていなかったように思う。

しかし、ふと投げかけられた「森を作れ」という言葉の深さに、私は衝撃を受けた。その真意が「ズドン」と心に沈み、生き方が変わった。以降「森をつくる」という言葉は、人生で節目に立つ時、難しい選択を迫られるような時、かならず心の「伴走車」として私を支えてくれている。

人間の生み出したテクノロジーは偉大だ。それでも今すぐ雪を降らせることも、明日突然、目の前にある「さら地」をいきなり広大な森を変えることも、私たちにはできない。人が何かを成し遂げたいのなら、一歩一歩いくしかない。そう、修練のない人生など、存在しないのだ。

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